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食中毒を防ぐ!衛生的なお弁当づくり、5つのコツ(2ページ目)

お弁当は、栄養よりも見栄えよりも、何より「安全」第一。おいしく食べるために、いつも衛生には気をつけたいですね。特に食品の傷みが気になる梅雨時期の今、改めて衛生的なお弁当づくりを5つのポイントに分けてご紹介します。

執筆者:野上 優佳子

加熱調理は中まで完全に火を通す

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肉や魚は、中心まで完全に火を通す

食中毒の原因となる微生物の多くは、熱に弱いという特性があります。食肉や鮮魚、卵などは、中心部分まで完全に火を通して加熱調理をしましょう。加熱処理加工されているハムやかまぼこなども、特に梅雨時期はリスクを軽減させるために、お弁当に詰める場合は一度しっかり加熱することをおすすめします。

野菜類ですが、特に緑色の葉物野菜などを仕切り代わりに使うことは避けたいことです。菌が増殖しやすい環境を作るのは、温度と湿度。水洗いだけで菌を洗い流すことは難しく、また野菜から水分が出ることによって、他の食品の湿度まで上げてしまうことになります。野菜も、例えば茹でて加熱調理をした後にしっかりと水気をしぼって水分を減らして調味したものなどを入れるとよいでしょう。

 

静菌作用のある食材を活用する

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抗菌効果のあるクエン酸を含む梅干は、お弁当の心強い味方

先人からの知恵で、お弁当に梅干を入れると傷みにくくなる、や酢漬けにすると保存がきく、と言います。これは酸味のもと「クエン酸」が抗菌効果を持つことによるもの。お弁当にも積極的に取り入れたい食材です。

梅干や酢の他にも、わさびやからし、マスタードなどの辛み成分「アリルカラシ油」や、カレー粉などに用いられるターメリック、しょうがの「ジンゲオール」、大葉の「ペリルアルデヒド」など、抗菌作用を持つ食材はいろいろ。これらの食材をとりいれることで、食品を傷みにくくすることはもちろん、味付けのバリエーションも広がります。ただし、菌を全て殺してくれるわけではないので、「入れたから大丈夫」という過信は禁物です。

 

詰める時は、湿気と温度を減らして、清潔な状態で

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調理だけでなく、詰める時も清潔な環境を心がかけて

調理が終わったら、お弁当を詰める作業です。このときも、やはり衛生は気にかけたいもの。調理台がまだ片付いていない、お弁当箱を広げて詰めるにはちょっとスペースが狭い、というときは、食卓などの広い場所で詰めましょう。このときも、お弁当箱やおかずを乗せた容器などを置く前に、食卓をアルコール除菌スプレーで除菌しておくと安心です。

詰める時は、できるだけ汁気を減らし、蒸気が上がらないように完全に冷ますのが基本。例えば焼いたお肉は、冷ます間に肉汁が出ます。その汁気をクッキングペーパーで抑えてから詰めると、傷み予防になるだけでなく、余分な脂も吸い取れて、他のおかずへの味移りも防げると、いいことづくめ。炒めた野菜や和えものも同様に、できるだけ水気を切るまたはしぼりましょう。

 
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菜ばしの先は、おかずを詰めるごとに拭いて

もう1つ気をつけたいのが、詰める時に使う菜ばし。調理に使った箸を使い回すのはNG。もし何本もない場合は、きれいに洗って完全に水気を拭き取ってから使います。詰めている間も、別のおかずを詰める前に、必ずクッキングペーパーで箸先を拭いてから詰めましょう。





毎日のお弁当づくり、ほんの少し気をつけるだけで、食中毒のリスクはぐんと下がります。見た目よりも栄養よりも、安全安心に食べられるのがお弁当で最も大事なこと。梅雨時だけでなく、習慣づけて、日々心がけたいですね。

 
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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