山小屋というよりオーベルジュ
出迎えてくれたのは、真っ白いコックコート姿の田口さん。日焼けした笑顔が素敵なオーナーシェフです。宿は築約50年の木造2階建て。約30年前に譲り受けてから、オーナーシェフ自身の手で少しずつ手を加えてきたそう。手作りの温もりに溢れ、まるで友人の別荘に招かれたかのような気分になります。
1階はストーブを囲むように、山の本や雑誌がズラリと並ぶリビングと窓に面した食堂。その奥には共有の洗面所とトイレ、バスルームがあります。
2階にはシンプルで清潔な和室が5部屋。ナチュラルで可愛らしい家具と、お布団がセットされています。
敷き布団、掛け布団に毛布、マクラ、洗いたてのシーツにマクラカバー、そして、浴衣が用意されています。
さて、荷をほどいたら、温かいお茶とお菓子で一息つきませんか? 梅干があるのも嬉しいサービスです。
窓の外には大自然、鳥の鳴き声がBGMに。静かな時間が流れていきます。
こだわりのバスルームと洗面所
1階のバスルームでは、夕暮れの山並みを眺めながら入浴ができますので、食事前に汗を流してはいかがでしょうか。1つしかありませんので、同宿者の方の頃合いを見計らいつつ、順番にお風呂をいただきましょう。
洗面所に備えられた、部屋ごとのバスケットの中には、浴用タオルと歯ブラシ。女性客がいる場合には、シャンプー・リンス、ボディシャンプー、ボディローションのアメニティセットも用意されています。宿の名前が刺繍された浴用タオルは、厚手でなかなか高品質! 持ち帰りOKですので、記念品としてどうぞ。
トイレはウオッシュレットではありませんが、洋式で清潔です。照明は明るく、可愛らしい置物も置いてあるので、夜一人で入っても怖くありませんよ。
バスルームを使用する際には、扉にある部屋番号に輪っかをかけましょう。
足が伸ばせる浴槽と、取り外し可能なホース式シャワーとカランがあるので、二人で入れる広さです。
それはそうと、湯触りが滑らかなことに気づきます。そうです、館内の水は霧ヶ峰の地層である黒曜石を通過した地下水が使われているのです。黒曜石は磁力効果やマイナスイオンを放出しているといわれているので、ペットボトルに詰めて行かれる方もいらっしゃるとか。
温まった湯上りの肌には、脱衣場に用意されたフワフワのバスタオルが大変気持ち良い! シャンプー・リンス、ボディシャンプーも浴室内に備えつけがあります。
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