まずは電気代を節約できないか考えてみる
私たちの生活は、電気なしには成り立ちません。スマホやパソコンも、電気がなければただのハコです。テレビも冷蔵庫もエアコンも、全部電気。オール電化はもちろん、自動車まで電気になろうとしており、電気の重要性は高まるばかりです。しかし、震災後の脱原発によって、化石燃料での発電が中心となりつつあります。風力・地熱・海洋・太陽光などのクリーンエネルギー(実際にはクリーンとは言えませんが)が議論されていますが、さすがに日本の膨大な電力消費量をまかなえるレベルではありません。資源価格が高騰し、もし将来円安になっていけば、原油や天然ガスの輸入物価も上がり、ますます電気代は値上がりします。実際に電気料金はこっそりと値上げされていますし、まだ上がる可能性が高くなっています。むろん、現在のお金持ちは電気代の値上げは問題になりません。払えるだけの財力を持っているからです。しかし、一般庶民が電力会社に価格の主導権を握られたまま電気を買うだけでは、可処分所得が減少するリスクが高くなります。さらに、日本は地震の活動期に入ったと言われており、今後大きな地震が起こって電力が不足するという可能性もゼロではありません。契約アンペアの変更によって電気代を下げる方法もありますが、すぐにブレーカーが落ちるのはむしろ不便です。
そこで、自宅の分電盤と、コンセントの使用状況を比べてみましょう。一箇所のコンセントに使用が集中すると、ブレーカーが落ちやすくなります。分散させることで使用量が平準化でき、契約アンペアを落としても大丈夫な場合もあります。いずれにせよ契約アンペアと使用量に乖離があって、余裕がある場合に限られるでしょう。
そこで、「自分で電気をつくる」という方法を検討します。戸建てに住んでいれば、太陽光パネルを屋根に取り付け、今後期待される売電によって、電気代節約と売電収入が見込めます。ただし、高価なシステムを組んでしまうと、投資改修までに数十年かかり、その頃には発電効率が落ちたり修繕の時期を迎えたりしてしまい、無意味です。いかに安い値段で、かつ発電効率が高く、劣化の遅いパネルを採用するかが重要です。そして、必ず複数の業者から相い見積もりをとって比較することです。価格はもちろんアフターサービスも差がありますので、訪問販売で即契約、なんてことのないように注意が必要です。
マンション住まいの人は太陽光パネルでベランダ発電を
マンション住まいの人は「ベランダ発電」です。(ただし、分譲マンションに住んでいてもベランダやバルコニーは共用部分ですので、管理組合の許可が必要な場合があります)今や畳1畳分の太陽光パネルも5万円もしないで買うことができます。ただし、太陽光パネルだけでは発電できません。これに太陽光パネルの電気は直流電力ですから、家電にはつなぐことができないので、交流電力に変換するインバーターが必要です。さらに太陽光発電は不安定なので、電圧制御を行なうコントローラが必要です。さらにバッテリーにつないで蓄電しておけば、いろいろ用途が広がります。通販サイトなどで検索すれば、これらのセット販売もあります。また、ポータブル太陽光充電システムなら、そんな面倒なことをしなくても、スマフォ程度の使用には問題ないレベルの充電ができるものも売っています。アマゾンなどでも簡単に買うことができます。ただし、パネルはある程度の大きさがないと、うまく電気を作ることができません。私もかつてキーホルダー型の太陽光充電器を買いましたが、いくら光を当ててもウンともスンとも言わず、安物買いの銭失いになったことがあります。