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Adobe Photoshop CS6の驚きの新機能とは(3ページ目)

Adobe Creative Suite 6の画像総合編集ソフト「Photoshop CS6」は、数多くの新機能が搭載されています。その中から主に写真編集やペイントで便利に使える新機能をまとめました。今回の新機能の多くは驚くものばかりです。

土屋 徳子

執筆者:土屋 徳子

CG・画像加工ガイド

遠近法によるゆがみをスッキリ直して切り取る

新しい「切り抜きツール」では、カメラを傾けて撮影した写真の角度を水平にして切り取ったり、遠近方によるゆがみを直して正面から見たような構図に切り取る機能がつきました。
遠近方により片側がすぼんだ看板や時刻表を切り取るときに重宝する。

遠近方により片側がすぼんだ看板や時刻表を切り取るときに重宝する。


これまでカメラを傾けて撮影した写真を切り取るには、「切り抜きツール」で長方形で囲み、手動で枠を回転させてから切り取ったり、または「ものさしツール」を選んで本来水平であるべきラインに沿って線を引いて角度補正を行ってから改めて「切り抜きツール」で切り取るという操作が必要でした。

今回のバージョンの「切り抜きツール」のオプションバーには「角度補正」ボタンが付いています。これをクリックしてから本来水平のラインに沿ってドラッグすると、瞬時に傾きが改善されると同時に、写真を回転させることに生じる余白を自動的に切り取ってくれます。
「角度補正」ボタンを有効にして水平ラインをドラッグすると真正面の写真に切り取られる。

「角度補正」ボタンを有効にして水平ラインをドラッグすると真正面の写真に切り取られる。


また「切り抜きツール」にさらなる便利な仲間が加わりました。遠近法(パース)のゆがみを直して正面から見たような構図に切り取る「遠近法の切り抜きツール」です。

これまではこのような写真は「レンズゆがみ」フィルターを呼び出して別ウィンドウでの操作をして切り取るか、もしくは写真をレイヤーに変換してから「移動ツール」で写真を囲む枠の角を任意の方向にドラッグしてパースを直してから「切り抜きツール」で切り取るという、手間のかかる手順を踏んでいました。

「遠近法の切り抜きツール」では、長方形の枠で囲んだ後、写真の切り抜きたい形の本来水平や垂直のラインに枠の形を合わせるだけで、正面から見た形に切り取ります。
左上のようなゆがんだ掲示板の角に枠を合わせて切り取ると正面から見たように真四角になる。

左上のようなゆがんだ掲示板の角に枠を合わせて切り取ると正面から見たように真四角になる。


湾曲もまっすぐに! オドロキの広角補正

広角レンズによる、湾曲したレンズゆがみをまっすぐに直すためのツールも追加されています。

「フィルター」メニューの「広角補正」を選び、本来は垂直であるべき建物のラインに沿ってガイド線を引き、円形のガイド線上のポイントをドラッグして回転させることで、建物の湾曲をまっすぐにするだけでなく、垂直にします。
遠近法による上にすぼんだ現象や、レンズゆがみで建物が膨らんで湾曲した写真。

遠近法による上にすぼんだ現象や、レンズゆがみで建物が膨らんで湾曲した写真。


本来垂直なラインに沿ってガイド線を引き、傾きを補正。

本来垂直なラインに沿ってガイド線を引き、傾きを補正。


まっすぐ垂直な建物の風景になった。

まっすぐ垂直な建物の風景になった。



またこのガイド線は垂直以外の湾曲した箇所の補正にも有効です。
建物上部の湾曲している輪郭に直線を引くと、次の瞬間にはまっすぐになっている。

建物上部の湾曲している輪郭に直線を引くと、次の瞬間にはまっすぐになっている。


次のページでは、多くの人が望んでいた、写真を自由にぼかしたり、油彩アートに変える新機能を紹介します。

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