移住の理由は?
吉田さんらが耕す水田。周囲には小鳥のさえずりと季節の花がいっぱい
吉田:「(笑)私の場合、それも考えなかったわけではないけれど、一番大きな理由は、単にめんどうくさがり屋だったからなんです」
ガイド:「…めんどうくさがり屋?」
田舎暮らしを志す人って、多くは勤勉でまじめ、というイメージがあります。早寝早起きを厭わず、地味な農作業を毎日コツコツ……。
都会暮らしをやめたのは「めんどうくさいから」!
吉田:「私、本当にめんどうくさがりなんです(笑)。学生の頃は通学が、就職してからは通勤が苦痛で苦痛で。昔から、不思議だったんですよ。「満員電車に乗って働きに行く」→「また満員電車で帰る」→「疲れてる休日に、食料や衣類を買いにまた出かける(しかも着替えたり、場合によってはメイクもしたりしなきゃならない)」っていう一連の行動が、なんだかものすごーく回りくどいことをやっている気がして。自分の家の庭で野菜やお米が採れるなら、家から一歩も出なくて済むじゃないですか。同じ“食べるために働く”なら、わざわざ外に稼ぎに行ってまた外に買いに行くより、自宅で食べるものを作るのが一番手っ取り早いと」この発言を聞いて、ガイド、目からウロコ、大爆笑しちゃいました!
たしかに手っ取り早い! ていうか吉田さん、本当に究極のめんどうくさがり屋さんだ……。さすが「カネなし生活」の本を翻訳されただけのことはあります。