「名前は親の願いを込めてつけるものだ」と主張して、その意見を押し付けてくる人がいるのですが、本当にそうなんでしょうか?私は、何かを記念した名前とか、植物にちなんだ名前を付けたいと思っているのですが。
名づけの方法は他人が決めるものではない
名づけのやり方には7種類ある。詳しくはこちらから
名づけには大きく分けて7つの発想の名づけがあり、「好きな音から」「好きな漢字から」「1字名前をつける」「占いに従う」という名づけのほかに、「親の願いをこめる」「何かを記念する」「植物など、自然をイメージする名前をつける」というのも、名づけの方法の一つではあります。
願いをこめた名前にしたい、と希望される方はもちろんそういう名づけをすればいいのですが、ただそれを他人に指示することは越権行為になります。素人さんはそうしたマナー違反をやらかすこともよくありますが、どういう名づけをするかは、人それぞれが自由に決めることなのです。
名づけは、他人が何を言ったかではなく、自分自身がどういう名づけをすれば納得がいき、後悔しないか、ということが大切なのです。ついでながら、世間で最もよく見られるのは、「字画を合わせなさい」と言う口出しです。字画占いに従うのも、名づけの一つではありますが、占いに従うかどうかはやはり人それぞれが自由に決めることであり、他人が指示することではありません。
名づけの方法には一長一短はある
このように、どの名づけをするかは、あくまでご自分で決めることではあります。ただし名づけのいろいろな方法というのは、それぞれ一長一短があるのも事実です。願いをこめる名づけというのは、「こんな人間になってほしいから、こういう名前をつけたんだ」と理由を他人に説明しやすいので、他人にはほめられることは多いとは言えます。しかしながら、実はここが専門家と一般の方が大きく見方の違う所なのですが、願いをこめる名づけや、占いに従う名づけは、名づけが「まじない」になりやすく、結果が裏目に出ることも多いので、少々リスクのある名づけともいえるのです。たとえば犯罪者の中にも、正とか孝とか、そのほか道徳的な意味あいの字のついた名前は見られます。愛の字が入る名前の子が虐待やいじめに遭ったり、久や寿の字のついた名前の人でも短命な人はいます。ある流派で完璧に字画を合わせた名前の人でも、事故や事件に巻き込まれる人はいます。
名前に願いを込めても、本人が願いの通りの結果になるとは限りません。結果は人によってまちまちなのです。何故でしょうか。それは同じ名前でも、つける時の親の心理がちがえば、本人には違う結果が現れるからです。とくに親が心理的に不安をかかえ、その不安を打ち消すように名前がつけられた場合は、不安の通りの結果が出てしまうこともよくありますから注意が必要です。ご自分に何かしら不安があったなら、それを決してお子さんの名前には表現せず、まったくちがう名づけをしたほうが安全と言えるのです。