昼のコース(5000円)から
・先付
先付
まずは、朝鮮唐津風の舟形の器に「土佐酢のジュレ」と「湯葉」「山芋」「アスパラガス」「ミニオクラ」「雲丹」を盛り込んだ一皿が登場です。見た目も美麗ですが、土佐酢の爽やかな酸味が食欲を刺激し、初夏の暑さを忘れさせてくれるようなスターターでした。
・椀物
椀物
椀物は海老しんじょ。見事な蒔絵の御椀で供されます。箸でも簡単に割れる海老しんじょの滑らかな食感と、海老の身のプリプリ食感によるコントラストが何とも心地良いのです。出汁も鰹の風味が前に出すぎず、昆布の旨味バランスが良く静かに拡がる素晴らしい仕上がりでした。
・向附
向附
向附は鯛と鰆のタタキ、春らしいコゴミも添えての登場です。炙られた鰆の皮がいい感じに光沢を醸し出しており、見た目的にも食欲を誘います。
・八寸
八寸
そして待望の八寸がこちら。大きな長方形の塗り台で供される八寸は、5月ということもあり、「菖蒲」にヨモギを添えた季節感ある演出。刀の刃に似ている「菖蒲」の葉は古来から「魔除け」的な意味合いがあるのですが、料理に使う場合は彩りのアクセントにもなり、見た目の美しさもより映えますね。
八寸の内容は「塩トマトに土佐酢ジュレ」「百合根のコロッケ」「穴子の笹寿司」「鴨ロース」「卵カステラ」「そら豆のブルーチーズかけ」、そして兜の器の中には「白インゲンの白和え」と盛り沢山。どれも手間暇のかかった料理ばかりで、木本さんの料理に対する情熱とセンスの良さが強く伝わってくるような極みの完成度。特に「卵カステラ」は、ねっとり食感でまるでレアチーズケーキのような仕上がり! これにはかなり感動しました。
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蒸物や御飯、水菓子などを御紹介です。