オートバイ盗
人口1000人あたりのオートバイ盗が少ないベスト3区は、阿倍野区(0.36件)、福島区(0.48件)、天王寺区(0.54件)。どの区も小通弁の良い都心立地。地元の人のオートバイ保有率が低いとしても、「ちょっとバイクで」と来る人も多そうなのに、なぜ?と考えたのですが、買物等のおでかけでオートバイを停めるときはしっかり施錠するけど、自宅では油断して施錠していない、なんてことがあるのかもしれませんね。車上ねらい/部品ねらい
同じ様ですが少しニュアンスが異なります。車上ねらいは、車内のバックや金品等の物品を盗む事。部品ねらいは、車に取り付けられているカーナビやホイール等の部品を盗る事です。人口1000人あたりの発生件数が少ないのは、車上ねらいが此花区(0.65件)、旭区(0.81件)、港区(0.92件)。部品ねらいは此花区(0.39件)、福島区(0.44件)、港区(0.61件)。
どちらにも名前を連ねるのが此花区、港区の湾岸コンビ。車上ねらいや部品ねらいといえば「港に近い人気の無いところ」といったステレオタイプのイメージがあるのですが、どうも港に近い場所の方が車は安全そうな様子です。
ちなみに此花区/港区の湾岸コンビが「件数の少ない街頭犯罪」としてワンツーフィニッシュしているのが「自動販売機ねらい」。1000人あたりの件数で見ても、発生件数(此花区4件、港区5件、年間5件以下なのは
この2区のみ!)でみても大変優秀な結果です。
自動車盗/自転車盗
最後は自動車盗と自転車盗です。以前に「ランドクルーザーばかりが狙われて海外に輸出されている」なんて噂にもなった自動車盗。ニュースで見かけなくはなったものの、平成23年1年間だけでも660件もの被害がありました。大阪市内で1日2件弱の自動車盗がおきているというわけです。これでも昨年より100件以上減っているのですけどもね。
自動車盗が一桁しか起きていない区が4つあります。福島区、阿倍野区(ともに6件)、此花区、西淀川区(ともに8件)。前の2区が都心エリアであるのに対し、後の2区は工業と住居が入り交じったエリア。雰囲気の似た区が同じ数字という偶然の一致が興味深いです。
自転車盗はその数なんと13,226件!一時間に1.5台以上の自転車が盗まれている計算です。また、そのうち1割以上の1,336件が中央区でおきています。オートバイ盗と自動車盗は、それほど目立った数字ではないだけに、ちょっと中央区自転車盗られ過ぎの感があります。
1000人あたりの自転車盗発生件数が少ない区は東住吉区(2.90件)、西淀川区(2.97件)、大正区(3.10件)。大正区は鉄道の駅から歩けないエリアが極端に広く、自転車の利用度も高そうです。自転車の大切さを知っているからこその意識の高さなのかもしれません。
以上、大阪市内の街頭犯罪発生状況を区別に見てみましたが如何でしたでしょうか?少し意外な結果ではなかったですか?街のなかには、イメージで損しているエリア、得をしているエリア、どちらも存在します。客観的な数字をみると本当の姿が見えてくる事も多いので、できるだけ先入観無しにフラットに見ていきたいものです。