食べ方のポイントと注意
にらは、様々な有効成分が含まれているとはいえ薬とは違い、有効とされる特定の成分が濃縮されていません。にらを食べ過ぎることで、食物繊維が多いことから胃腸が弱い人などにとっては、刺激が強いこともありますから、適量を心がけましょう。古典の医学書『本草綱目』などにも、食べ過ぎの注意が示されています。β-カロテン、ビタミンEは油脂類ととることで、吸収がよくなりますから、炒め物には適しています。中華料理で、ビタミンB1の多い豚肉やレバーなどと炒めるのは、理にかなっています。
こうした栄養成分の含有量は、部分により異なり、香りなどのもととなるアリシンは白い根元に多く、β-カロテン、ビタミンEは緑色の葉の部分に多く含まれているそうです。
調理する場合は、にらを調理の最後に加え、あまり火を通さないようにしましょう。
家庭菜園ではスイセンの葉との混同に注意
最近は、家庭菜園がブームですが、にらとスイセンの葉を間違えて食し、集団食中毒(2011年12月)がおきましたので、くれぐれもお間違えのないように。スイセンの葉や球根などに含まれているリコリンという成分は、食べると吐き気、嘔吐やけいれんなどを発症します。参考/
・独立行政法人農畜産業振興機構
・身近にある有毒植物 東京都福祉保健局
・にら種子エキス(オリザ油化株式会社)
・高知大学農学部
・岡山市
・いろはに食養生(家の光協会)
・東方栄養新書(メディカルユーコン)
・日本の野菜レシピ(高橋書店)
・味覚の歳時記(講談社)
・江戸時代 食生活事典(雄山閣)
その他