ギリシャ以外の国も楽観視できないユーロ圏
ギリシャで、金融支援の条件として求められていた緊縮策が決まったことを受けて円安が進んだユーロ。ただし、ギリシャ国内には反発の声も多く、本当に実行されるかどうか不安な要素も残っています。ギリシャ以外の国々の状況も楽観できないだけに、まだしばらくは本格的に円安ユーロ高へ転じる可能性は低そうです。アメリカでは、景気への影響を考慮して、実質的なゼロ金利政策を続けることが予定されています。その期間は、当初は2013年までと考えられていましたが、2014年まで継続する見通しが新たに発表されました。為替レートは金利に影響されやすいため、ゼロ金利が続く間は円安ドル高が進みにくいと言えそうです。
主要通貨の円高基調が続き、投資家が離れていく中、比較的人気が落ちていないのがオーストラリアドル。今月、世界的な景気減速の影響からオーストラリアでも利下げが行われるものと見られていましたが、予想に反して金利の据え置きを決定。このことから、オーストラリアの景気は底堅いという安心感が広がり、円安オーストラリアドル高が進んでいます。
リスクを抑えるならば毎月の積立がオススメ
オーストラリアドルは、今後、金利の据え置きから利上げへ転じる見通しが出てくればさらなる円安オーストラリアドル高の可能性もあります。ただし、よい見通しのときもリスクを抑えるために資金を複数に分けて投資するのが原則です。また、長期的に考えるとアメリカドルやユーロも外貨投資に欠かせない存在。「円安が進み始めてから買おう」と思っても実際にはなかなか難しいでしょう。毎月1万円ずつ積み立てていくなどで、一度にたくさん買わないこと。時間を分散させて、高値づかみをしない買い方をするのがリスクに強い堅実な外貨投資法と言えるでしょう。
三菱東京UFJ銀行などあらかじめ手続きを済ませておけば、普通預金から外貨預金へ自動的に振り替えてくれるサービスを提供している金融機関もありますし、携帯電話などからもアクセスできるオンライン取引が可能な金融機関も多いので、忙しい人も手軽にチャレンジすることができますよ。