犬の用語集【た行】
犬の用語集【た行】
<目次>
犬の体用語-頭部
ダウン・フェイス(Down Face)犬の顔を側望した時、おでこのあたりから鼻先にかけて鼻筋が下方に傾斜している顔貌のこと。たとえば、ブル・テリア。
チーキー(Cheeky)
筋肉が発達して丸みをおびた頬、頬骨が出ているもの、頬張りのいいものを指す。たとえば、スタッフォードシャー・ブル・テリア。
チズルド(Chiselled)/チズリング(Chiselling)
特に目の下から頬の部分が余計な肉付きなどなく、すっきり、はっきりとしていること。たとえば、プードル。
ディッシュ・フェイス(Dish Face)/皿顔(さらがお)
犬の顔を側望した時、ストップから鼻先にかけての鼻筋がお皿のように凹んだ顔貌のこと。
テンプル(Temple)/トランペット(Trumpet)
人間で言うこめかみのこと。
トップ・スカル(Top Skull)
頭頂部のこと。
ドーム・ヘッド(Dome Head)/アップル・ヘッド(Apple Head)
頭頂部が平らでなく、リンゴのように丸味をもった頭部のこと。代表的な犬種はチワワ。
犬の体用語-目
チャイナ・アイ(China Eye)/ウォール・アイ(Wall Eye)/パール・アイ(Pearl Eye)/フィッシュ・アイ(Fish Eye)青白い明るいブルーの目色、またはブルーの斑がある目色のこと。
トライアンギュラー・アイ(Triangular Eye)/三角目(さんかくめ)/斜眼(しゃがん)
目尻がやや吊り上がり、三角形に見える目の形。
犬の体用語-耳
タッセル(Tassel)ベドリントン・テリアのような耳先にあるあるふさふさとした飾り毛のこと。
断耳(だんじ)/クロッピング(Cropping)
外科的に耳の一部を切除し、形を調えること。ドーベルマン・ピンシャーやボクサー、シュナウザーなどでは歴史的に断耳が施されてきたが、現在ではイギリスを始め、ドイツ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オーストラリアなど動物愛護の観点から法律で断耳が禁止されている国があり、その声は高まる傾向にある。
チューリップ・イア(Tulip Ear)
耳の付き位置がやや高く、チューリップの花が開いたように直立した耳。
ドロップ・イア(Drop Ear)
垂れ耳のこと。
犬の体用語-鼻
ダッドレイ・ノーズ(Dudley Nose)/フレッシュ・ノーズ(Fresh Nose)/赤鼻(あかはな)色素の薄い肉色をした鼻。
ツー・トン・ノーズ(Two Ton Nose)/バタフライ・ノーズ(Butterfly Nose)/斑鼻(はんび)
黒い鼻に肉色の斑、または肉色の鼻に黒い斑のあるまだら模様の鼻。
犬の体用語-口吻
ターン・アップ(Turn Up)ブルドックのように下顎が出て上に反り返ったもの。
チョップ(Chop)
ブルドッグのように肉厚で分厚い唇、および口吻部。
トップ・リップ(Top Lip)
上唇のこと。
犬の体用語-首~胸~胴
高尻(たかじり)犬を横から見た時、背中よりも高くなっている尻部を指す。
タック・アップ(Tuck Up)
グレーハウンドのように胸周りに比べて急激に細くなっている腹部を指す。「腹部が巻き上がっている」という表現を使うこともある。
樽胴(たるどう)
肋骨が張り出していることから、樽のように見える胴部。
鶴首(つるくび)
高く上げた長い首のこと。たとえば、ドーベルマン・ピンシャー。
デューラップ(Dewlap)/咽喉垂皮(いんこうすいひ)
喉および首の部分に垂れ下がった皮膚のこと。
胴づまり
胴が短いことを意味する。
ドライ・ネック(Dry Neck)/クリーン・ネック(Clean Neck)
弛みや皺などのないすっきりとした首のこと。
ドワーフ・タイプ(Dwarf Type)
脚が短めで、その分胴が長く、ややずんぐりと見えるタイプ。特にプードルやチワワなどで使われる。
犬の体用語-脚
デュークロー(Dewclaw)/狼爪(ろうそう)/蹴爪(けづめ)足の内側の少し高いところにある親指にあたる爪のこと。
テリア・フロント(Terrier Front)
エアデール・テリアやフォックス・テリアで求められているような前脚が真っ直ぐでストレートなフロント部分。
犬の体用語-尾
太鼓巻(たいこまき)日本犬の巻き尾の中でも、きつく巻かずにやや緩く背中に向けて巻いている尾。
太刀尾(たちお)
日本犬では尾が巻かずに根元から背中のほうへ上げた形を差し尾と呼ぶが、太刀尾はその中の一つで、太刀の形に似ていることからこう呼ばれる。
短尾(たんび)
短い尾。理想の長さより短いものや先天的に短い尾、断尾した尾など。
断尾(だんび)
外科的に尾を短く切ること。通常断尾が施される犬種としては、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークやヨークシャー・テリアなどがいる。断耳同様イギリスやドイツ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オーストラリアなど動物愛護の観点から法律で断尾を禁止する国があり、その声は高まる傾向にある。
茶筅尾(ちゃせんび)
茶道で使う茶筅の形に似た先天的な短い尾。特に日本犬に対して使われる。
直立尾(ちょくりつび)/クックドアップ・テイル(Cocked Up Tail)
背線に対して上方に真っ直ぐ上げた尾。
ツイスト・テイル(Twist Tail)
根元からねじれ曲がった尾、ワインの栓抜きのように螺旋状になった尾、パグのようなきつく巻いた尾。
テイルレス(Tailless)
先天的に尾がないもの。
犬の体用語-歩き方
竹馬歩様(たけうまほよう)チャウチャウに代表されるように飛節の角度が浅いことから歩き方が竹馬に乗ったように歩幅が狭くなった歩様。
トロット(Trot)
ウォークよりもスピードのある歩き方で、犬にとっては一般的によく使う歩様。右前脚と左後脚というように対角にあたる2本の脚が同時に動いて着地する。
犬の体用語-被毛と毛色
タイガー・ブリンドル(Tiger Brindle)フォーンまたはゴールド系の地色に黒い毛が虎模様のように混じったもの。たとえば、ボクサー。
ダーク・スキン(Dark Skin)
ピンク色ではなくグレーなど暗い色をした皮膚。被毛の色が濃い犬には多い。
ダーク・セーブル(Dark Sable)
セーブルの中でも地色が暗褐色で、全体的に黒がかって見えるもの。
ダップル(Dapple)
いくつかの毛色の組み合わせ(たとえば茶系の色+黒+灰色など)からなる斑模様。シェットランド・シープドッグやオーストラリアン・シェパードなどでブルー・マールと呼ばれる毛色はダップルと同じ意味合いになる。
足袋毛(たびげ)
狆において指の間の毛が長く伸びたものを筆毛と言うが、その中でも短めのものを指す。
ダブル・コート(Double Coat)
多くの犬種でオーバー・コート(上毛/主毛)とアンダー・コート(下毛/副毛)の2種類の毛が生えている。前者は太くしっかりした毛で主に外側からの刺激に対して体を保護しており、後者は防水性があり、体温調整などの役目をもつ。この両方の毛をもつ被毛をダブル・コートと呼ぶ。
タン(Tan)
黄褐色。たとえば、ドーベルマン・ピンシャーやミニチュア・ピンシャー、ヨークシャー・テリアなど。濃淡には幅があり、濃いものをリッチ・タン、薄いものをライト・タンと言う。
チェスナット(Chesnut)
栗のような色、または赤褐色。
チェスナット・レッド(Chesnut Red)/マホガニー(Mahogany)
赤みがかった栗色。
直状毛(ちょくじょうもう)
硬めで真っ直ぐな毛。
チョコレート(Chocolate)
チョコレートのような焦げ茶色、または赤褐色。
ティッキング(Ticking)/ティックド(Ticked)
主に白地の中に黒を始めとした有色の細かな斑点模様をつくるもの。たとえば、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターやブリタニー・スパニエルなど。
デッド・グラス(Dead Grass)
枯れ草のような色。濃淡には幅がある。
デッド・リーフ(Dead Leaf)
枯れ葉のような色。黒がかったレッドまたはブラウン。
天星(てんぼし)
狆に対して使われる言葉で、頭頂部の白い毛の中にある丸い斑模様のことを指す。
胴ぬき(どうぬき)
胴部分に斑模様などがない白毛のこと。
トップ・ノット(Top Knot)/頂毛(ちょうもう)
頭頂部にある長い飾り毛のこと。たとえば、アフガン・ハウンドやマルチーズ。
トライ・カラー(Tri Color)
黒・タン・白の3色で構成される毛色。シェットランド・シープドッグ、ラフおよびスムース・コリー、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど。
虎毛(とらげ)
白または赤毛の中に黒い毛が虎模様のように差した毛色。日本犬では白地に虎模様を虎毛、赤地に虎模様を赤虎毛、黒の差し毛が多いものを黒虎毛と呼んでいるが、甲斐犬に限っては甲斐虎毛という言葉があるほど独特であり、白地のものがなく、赤虎毛、中虎毛、黒虎毛という区分になっている。虎毛を洋犬にあてはめた場合はタイガー・ブリンドルとされる。
トレース(Trace)
パグにおいて、背筋に沿って生えている黒い毛のこと。
グルーミング
タウェリング(Towelling)/タオルドライ(Towel Dry)シャンプー後にタオルで水分を吸い取る作業のこと。
チッピング(Tipping)
被毛の先端部分を鋏で切りそろえること。
トッピング・オフ(Topping Off)
毛を抜き取る作業が必要な犬種において、伸び過ぎた不用な毛を抜き取ることを意味する。
トリミング(Trimming)
鋏を使って毛をカットしたり(カッティング)、指または専用の器具を使って毛を抜き取って(プラッキング、ストリッピング)被毛を整える作業。
トレーニングとドッグ・ショー
ダイ・ハード(Die Hard)英語の「die hard」には“最後まで頑張り抜く”“しぶとい”といったような意味があるが、犬種の特性としてスコティッシュ・テリアの愛称になっている。
高鼻(たかばな)
猟犬が立ったまま鼻をひくつかせて空気中に残った獲物の匂いをとらえることを意味する。
単犬種展(たんけんしゅてん)
一つの犬種だけを対象にしたドッグ・ショー。
地鼻(ぢばな)
猟犬が地面に鼻を近づけて獲物の匂いをとらえることを指す。
チャンピオンシップ・ショー(Championship Show)
上位入賞犬にチャンピオンになるための資格が与えられるドッグ・ショー。対象となるのはジュニアクラス、ヤングアダルトクラス、アダルトクラス、チャンピオンクラスで、ベビークラスとパピークラスは対象外。
聴導犬(ちょうどうけん)
聴覚に障害をもつ人のサポートができるよう訓練がなされた犬のこと。2012年3月1日現在、日本国内には聴導犬に関する指定法人は5団体あり、33頭の犬が活躍中(厚生労働省「ほじょ犬情報」より)。なお、身体障害者補助犬法により、公共の施設において身体障害者が補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)を連れてその施設を利用しようとした場合、補助犬の同伴を拒んではいけないことになっている。
チョーク・カラー(Choke Collar)/チョーク・チェーン(Choke Chain)
皮や布、または金属製のチェーンで作られており、端についた金属のリングにもう片方を通す、またはリングとリングを別のチェーンで繋ぐことで輪になる部分を作り、それを犬の首にかける。たとえば、犬がいけないことをしそうになった時など、リードを瞬間的に引くことによって首の輪の部分が必然的に絞まることから犬に注意を与えることができるという仕組み。首にかける時には向きがあるので確認を。また、リードを引いたままにしてしまうと犬に苦しい思いをさせることになるので注意。
チョーク・カラー。首周りに余裕があり、リードを瞬間的に引くことで犬に注意を与えることができる。
デュアル・チャンピオン(Dual Champion)ドッグ・ショーのチャンピオンタイトルの他にフィールド・トライアルまたは訓練競技におけるチャンピオンタイトルももっている犬のこと。
テリトリー(Territory)
縄張りのこと。
転移行動(てんいこうどう)
何らかのストレスを受けている状況下で、それを解消できないことからまったく関係のない別の行動をとる状態を指す。たとえば、ほんとうは痒くもないのに体を掻くとか、動物園の檻の中にいる動物がひたすらうろうろ動き回る、など。
動物介在活動(どうぶつかいざいかつどう/Animal Assisted Activity=AAA)
動物とふれあうことによって、主に精神面への働きかけ、情緒の安定、QOLの向上を目的としたレクリエーション的訪問活動。訪問先は病院や施設など。同伴するペットは各団体が行っている試験に合格しなければならない。
動物介在教育(どうぶつかいざいきょういく/Animal Assisted Education=AAE)
子供たちを対象に学校などへペットを連れて訪問し、動物とふれあうことで命の大切さや、動物とのつきあい方について学んでもらおうという目的をもった活動。
動物介在療法(どうぶつかいざいりょうほう/Animal Assisted Therapy=AAT)
AAAがレクリエーション的なのに対してAATは医療専門家の指導の下、動物とふれあうことによって情緒面への働きかけはもちろん、身体的機能の向上など医療目的をもった活動。
胴輪(どうわ)/ハーネス(Harness)
皮や布などで作られた犬用のベルト。
ドミナント(Dominant)
ドミナントとは優位性、優勢などを意味する。「ドミナントな犬」と言う場合は支配性の強い犬のこと。
トラッキング(Tracking)/トラッキング・ゲーム(Tracking Game)/フィールド・トラッキング(Field Tracking)
犬がある匂いをとらえながら追跡していくこと。また、その本能を使ったゲーム、スポーツ。
トレーナー(Trainer)
犬と飼い主にしつけの仕方などをアドバイス、指導する人。近年ではインストラクターと名乗る人達もおり、訓練士を含め、それぞれの考え方や求められる内容によって若干の違いがある。
ブリーディング
ダム(Dam)母犬のこと。
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