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覚えておくと役に立つかも? 犬の用語集-【さ行】

犬の世界にはわりとよく使われるものからより専門的なものまで特殊な用語があります。犬との生活の中で、覚えておくと役に立つこともあるでしょう。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

たとえば、歯の噛み合わせ。Aという犬種にはふさわしいとされる噛み合わせがBという犬種では理想的ではないとされることもあります。自分の愛犬と同じ犬種では何が理想とされているのか、そういったことを知っておくことも勉強になるのではないでしょうか。

犬の体-頭部

皿顔(さらがお)/ディッシュ・フェイス(Dish Face)
犬の顔を側望した時、ストップから鼻先にかけての鼻筋がお皿のように凹んだ顔貌のこと。
スカル(Skull)
頭蓋、つまり頭部を構成する骨格のこと。
ストップ(Stop)/額段(がくだん)
前頭部と口吻部との境目にあたる部分。
スニッピィ・フェイス(Snipy Face)/スニッピィ・マズル(Snipy Muzzle)
細く尖って貧弱な印象を与える顔貌または口吻部のこと。
泉門(せんもん)/モレラ(Molera)
頭頂部(頭蓋の頂、前頭骨と頭頂骨との間)が柔らかい、または凹んでいるという犬が時々おり、その柔らかい部分を指す。生まれてきた時にはこの泉門は開いた状態で、成長と共に骨化が進み閉じるのが通常であるが、中にはそれが未完全で開いたままのケースがある。特にチワワではよく見られる。

犬の体-目

アフガン・ハウンド

ハウンド種の中でも視力に優れ、ハイスピードで獲物を追うタイプの犬を「サイト(視覚)・ハウンド」と呼ぶ。

サーキュラー・アイ(Circular Eye)/丸目(まるめ)
丸い目。
三角目(さんかくめ)/斜眼(しゃがん)/トライアンギュラー・アイ(Triangular Eye)
目尻がやや吊り上がり、三角形に見える目の形。
視覚ハウンド(しかくハウンド)/サイト・ハウンド(Sight Hound)
ハウンド種は大きく二つに分けることができる。一つは、嗅覚に優れ、地面の匂いを嗅ぎながら獲物を追うタイプのセント・ハウンド(Scent Hound)。もう一つは視覚に優れ、遠くにいる獲物を素早く見つけてハイスピードで追跡するタイプのサイト・ハウンド。前者の代表的な犬種はブラッドハウンドやビーグル、バセット・ハウンドなど。後者にはサルーキやアフガン・ハウンド、ボルゾイなどが属する。
瞬膜(しゅんまく)/サード・アイリッド(Third Eyelid)
第三の瞼とも言われる膜状の組織。目頭寄りに瞼と眼球との間に存在する。普段は隠れていることが多いが、体に異常がある時などに目立って見えることもある。

犬の体-耳

笹耳(ささみみ)
耳の幅がやや狭く、笹の葉が折れたように耳を折った形。日本テリアはこの独特の耳型をもっている。
セミ・エレクト・イア(Semi Erect Ear)/セミ・プリック・イア(Semi Prick Ear)
半直立耳のこと。ラフ・コリーやシェットランド・シープドッグのように耳の4分の3程度が立っていて、残りの先端部分が前方に折れた形もあれば、ジャック・ラッセル・テリアやフォックス・テリアのように耳がV字型に顔の前方または頬に接しながら前方に垂れる形(ボタン・イア/Button Ear)、そしてイタリアン・グレーハウンドやブルドッグのように耳の内側を見せて後方に折りたたむように寝ている形(ローズ・イア/Rose Ear)などがある。

犬の体-鼻

スノー・ノーズ(Snow Nose)/ウィンター・ノーズ(Winter Nose)
普段は黒い色が冬になると色素が薄くなり、ピンク色のように見える鼻。遺伝的に色素の薄い個体はなりやすい傾向にあると言われている。
スプリット・ノーズ(Split Nose)
犬の鼻を正面から見ると中央に縦の溝があるが(セプタム/鼻中隔)、それが深過ぎて鼻の頭(鼻鏡)が左右に分かれてしまっているように見える鼻。
セプタム(Septum)
鼻中隔のこと。鼻腔内部を左右に仕切っている壁。
セント・ハウンド(Scent Hound)/嗅覚ハウンド(きゅうかくハウンド)
ハウンド種は大きく二つに分けることができる。一つは、嗅覚に優れ、地面の匂いを嗅ぎながら獲物を追うタイプのセント・ハウンド。もう一つは視覚に優れ、遠くにいる獲物を素早く見つけてハイスピードで追跡するタイプのサイト・ハウンド(Sight Hound)。前者の代表的な犬種はブラッドハウンドやビーグル、バセット・ハウンドなど。後者にはサルーキやアフガン・ハウンド、ボルゾイなどが属する。

犬の体-口吻

シザーズ・バイト(Scissors Bite)/鋏状咬合(きょうじょうこうごう/はさみじょうこうごう)
上顎の切歯が下顎の切歯の前にぴったり重なる歯の噛み合わせのこと。ちょうど鋏の刃が重なるような感じからこう呼ばれる。
ジャウル(Jowl)
ブルドッグやマスティフのように幅があってがっしりと肉付きがよく、垂れ下がったような唇を指す。
正常咬合(せいじょうこうごう)
正常な歯の噛み合わせのこと。犬の場合、多くの犬種がシザーズ・バイトを正常咬合とするが、犬種によっては必ずしもそうとは限らない。
切端咬合(せったんこうごう)/レベル・バイト(Level Bite)/イーブン・バイト(Even Bite)/ピンサーズ・バイト(Pincers Bite)
上顎と下顎の切歯の先端同士がかち合うように組み合わさる歯の噛み合わせ。

犬の体-首~胸~胴

サドル(Saddle)
馬の鞍のように背中に広がった斑模様。たとえば、エアデール・テリア。
ショート・カプルド(Short Coupled)
胴が短いものを指す。
ショート・バック(Short Back)
短い背中。
スウェイ・バック(Swayback)/凹背(おうはい)
背中がたるんだ感じで凹んで見えるもの。
スティープ・クループ(Steep Croup)/斜尻(しゃじり)
犬を横から見た時、腰からお尻にかけての傾斜が急なもの。
ストレート・フロント(Straight Front)
犬を前方から見た時、脚が真っ直ぐ、かつ平行になっている正常なフロント(首や胸、前脚など体の前部分)のこと。
スラック・ロイン(Slack Loin)
引き締まりに欠け、ゆるく見える腰の状態。
スローティ・ネック(Throaty Neck)/ウェット・ネック(Wet Neck)
首の皮膚、または喉の部分の皮膚にたるみがあるもの。

犬の体-脚

サイ(Thigh)
大腿部。
肢勢(しせい)
自然な形で犬が立っている時の四肢の状態。
指球(しきゅう)/指肉球(しにくきゅう)
前足の指の裏にあるパッドのこと。
趾球(しきゅう)/趾肉球(しにくきゅう)
後足の指の裏にあるパッドのこと。
蹠(しょ)/パッド(Pad)
足の裏および指の裏、そして少し上の方に離れてついている黒色またはピンク色のクッション性のある部分のこと。前足では指の裏の部分を指球(指肉球)、大きな丸三角形の部分を掌球(掌肉球)、少し上にあるものを手根球と言い、後足では指の裏のものを趾球(趾肉球)、大きなものを蹠球(蹠肉球/足底球)と言う。これらパッドは体にかかる衝撃を吸収する役目をもっている。
掌球(しょうきゅう)/掌肉球(しょうにくきゅう)
前足の裏にある丸三角形の大きなパッドのこと。
蹠球(しょきゅう)/蹠肉球(しょにくきゅう)
後足の裏にある丸三角形の大きなパッドのこと。
スタイフル(Stifle)/スタイフル・ジョイント(Stifle Joint)/ニー・ジョイント(Knee Joint)
膝関節のこと。
ストレート・ショルダー(Straight Shoulder)
肩甲骨と上腕骨との角度が開き気味で、肩が体の前方に出ているものを指す。
ストッパー・パッド(Stopper Pad)/手根球(しゅこんきゅう)
前足の少し上の方に一つだけ離れてついているパッドのこと。
ストレート・ホックッド(Straight Hock)
飛節の角度が浅く、真っ直ぐに見える脚。
スプレイ・フット(Splay Foot)/オープン・フット(Open Foot)
しっかり握っておらず、開いてしまっている足指のこと。
スプレッド・ホック(Spread Hock)/バレル・ホック(Barrel Hock)
後脚の足先が内側に曲がり、飛節が体の外側に出ているもの。
スローピング・ショルダー(Sloping Shoulder)
適度な肩甲骨の角度をもって後方に傾斜した肩。
前踏肢勢(ぜんとうしせい)
自然で理想的な肢勢よりも前方に踏み込んでしまう肢勢。

犬の体-尾

差し尾(さしお)
日本犬の尾型はくるりと巻いた巻き尾と、巻かずに背の方へ向けて根元から上げた差し尾とがある。差し尾の中でも尾の先が背中につくものを半差し尾または半差し巻きと呼ぶ。
サーベル(セイバー)・テイル(Saber Tail)/剣状尾(けんじょうお)
日本犬のように背中に向かって上げた尾が剣のように見えるもの(太刀尾)と、ジャーマン・シェパード・ドッグのように下げた尾が剣のように見えるものとがある。
シックル・テイル(Sickle Tail)
背に向かい、鎌の刃の形のようにカーブさせて上げた尾。
スクィレル・テイル(Squirrel Tail)/リス尾
リスの尾のように根元から背の方に曲げた尾。たとえば、パピヨン。
スクリュー・テイル(Screw Tail)/螺旋尾(らせんび)
ブルドッグやフレンチ・ブルドッグに見られるような根元から螺旋状にねじれた短い尾。
スターン(Stern)
テリア系やハウンド系の犬種におけるやや短めの尾のこと。
スパイク・テイル(Spike Tail)
真っ直ぐで、尾先にいくに従い急激に細くなっている短い尾。
セットオン(Set On)
尾の付け根、または耳の付け根。

犬の体-歩き方

サイド・ウィーリング(Side Wheeling)/サイド・ワインディング(Side winding)/クラビング(Crabbing)
進行方向に対して体が横向きになる、またはカニのように進む状態を示す。
サイドワイズ・モーション(Sidewise Motion)
体が横に揺れる歩き方。
シングル・トラッキング(Single Tracking)
犬が歩く時に進行方向に向かって体の中心線にあたる線を地面に引いたとする。その時、4本の脚それぞれの足跡がその線のごく近いところに残される歩様を言う。コリーやシェットランド・シープドッグなどではこの歩様スタイルとなる。
スティルテッド(Stilted)/竹馬歩様(たけうまほよう)
後脚の飛節の角度がなく、竹馬に乗ったような歩き方。チャウチャウでは特徴的。

被毛や毛色、トレーニングなどについては次のページへ。


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