気になる東北大震災以降の供給状況
東北大震災と原発事故の後では、リゾートエリアで大きく状況が変わっています。「東京電力の計画停電の影響で、一時期、軽井沢や蓼科の中部電力エリアへの問い合わせが増えました。那須エリアは東京電力エリアですが、東北地方からの避難需要があり、500万円前後の中古別荘の問い合わせが増加したと聞いています。今は落ち着いて、本来のリゾートの問い合わせが戻り、改善傾向に向っています」とのこと。震災後、減っていたゴルフ場の利用客も戻ってきているようです。当初、ニーズの落ち込みが長期化しそうと思われましたが、早い段階で良くなっているようです。一方、震災以降、問い合わせが急増しているのが沖縄です。本島は新規のマンションも多く、好調に売れているようです。また石垣島や宮古島のような離島志向も根強く、絶対数が少ないだけに長期戦で探される人も。海辺に近い物件が出ると、決まるのも早いそうです。
今の売れ筋は、すぐ使える中古物件
東北大震災発生後もうすぐ1年を迎える今、リゾート物件の売れ筋価格を伺うと「価格はエリアで差がありますが、だいたい中古マンションで1500万円前後、別荘で3000万円以下が主流です」とのこと。また全体として、手直しをあまりせずに済み、すぐ使える物件が売れやすいといいます。「動きのあるのは、リフォーム済みの物件。築20年前後のものです」。最後に、気になる今年の供給予想だ。首都圏のマンションは昨年の4万戸強から5万戸超えが予想されています。リゾート業界も、検討案件はいくつかあり、昨年よりも増えそうとのこと。回復基調であることには変わりなく、選択肢は少し増えそうです。どのエリアでどれくらいの規模など、まだここに書けないのが残念ですが、決まりしだい今後のガイド記事でお伝えします。