C、Dのエリアに掛けている保険が見直しターゲット
こうやってリスクマップを見てみると、なんでもかんでも保険でカバーする必要はないことがわかります。特にDのエリアは発生頻度が高いため保険を利用しがちですが、気をつければなんとかなりますし、ダメージが小さいので貯金でカバーできることも多いのです。ちょっとしたケガや短期の入院、家屋の破損や汚損などがそれで、保険でカバーしなくてもよい人が多いでしょう。保険料もそれなりに高くなっているので家計への負担も大きくなります。またCのエリアは、万が一の場合の家計での貯金「緊急予備資金」を準備しておくことで保険を使う必要をなくすことができます。保険料を支払う代わりに緊急予備資金を貯めるという考え方です。
このようにC、Dのエリアにあるリスクに注目してみると、自分に必要な保険を整理することができます。早速リスクマップに自分の身の回りのリスクを整理してみませんか?
緊急予備資金と保険の使い分け方
緊急予備資金とは、これから必要になるイベント資金とは別に、万が一の時にすぐに引き出して使える緊急資金のことです。例えば、電化製品が突然壊れた、事故で車が壊れたなど急にお金が必要になった場合に使えるお金として準備しておくものです。たくさん緊急予備資金が用意できる人は保険に頼る必要が少ないといえますが、収入には限りがありその中で将来のイベントに向けて貯金もしなければならないので、実際は保険に頼る部分も必要です。このように緊急予備資金の違いで保険に頼る割合が変わってきます。皆さんの家計ではいかがでしょうか? 以下に、緊急予備資金の違いによる保険の考え方を解説していますので参考にしてください。
■緊急予備資金が少ない人
緊急予備資金が少ないので、保険でカバーする範囲がAのエリア全体とBとCにもかかっています。保険に頼る部分が多くなっているのです。すべてを保険で準備するのではなく、保険でカバーするリスクに優先順位を付けましょう。できるだけ早めに緊急予備資金を増やすことが大切です。
■緊急予備資金がしっかり準備できている人
緊急予備資金が十分準備出来ている人は保険で対策するリスクは少なくて済みます。保険でカバーしている範囲も、ほぼAのエリアだけです。
緊急予備資金と保険の考え方は切っても切り離せないものです。自動車保険を考える時も緊急予備資金と補償のバランスをリスクマップを用いて考えることができます。次回からは、自動車事故のリスクマップをつくりながら必要な補償の考え方を紹介していきます。
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。