究極のハイエンドキッチン
男のキッチンをデザインする

昨今、「男のキッチン」が大ブームだ。
少し前までは、老後のひとり暮らしを乗り切るためとか、老夫婦になって今までのように、座ったままで「お~い!お茶!!」「メシ~!!」と奥さんまかせのままではいかなくなるという自覚に目覚めた男性が、料理教室に通い始め、そのことが珍しいことではなくなってきたことが背景と言われてきた。

最近はタレント料理人と呼ばれるイケメンの若者が料理番組のあちこちに登場することも珍しくなくなり、中には結婚前に料理を習っておこうという花婿料理教室まで出現している。
男の料理が日本の家庭でも本格的に根付き始めたようだ。

今回デザインした「男のキッチン」は、そのどちらでもなく多彩な趣味の一つとして奥義を深めた料理作りを楽しむ壮年男性のためのハイエンドキッチンだ。
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「男のキッチン」レイアウトプラン例


 
そこには、ハードでプロフェッショナルなイメージが求められることが多く、オールステンレスの業務用キッチンを検討し採用する方もある。
しかし業務用キッチンにもそれなりの魅力はあるが、家庭で日常使うには荷が重く、女性の目で見ると使いづらさが際立つ。今回は一般家庭で日常使うキッチンとしても使いこなせるデザインを考え提案する。

ハイエンドキッチンを確立するためには、まず住空間の中でのキッチン空間の位置づけと他の連続空間とのつながりをどのように捉えるかのゾーニング計画が重要となる。
次にキッチン家具としての基本構成材、ワークトップ材、床面・壁面天井面の仕上げ材などの素材の見極めが大切なことと合わせて、最高のキッチン機器を使いやすい最適位置に配置することが重要だ。

提案する「男のキッチン」の広さは、壁の芯々寸法が間口5.9m×奥行3.7m=21.83平方メートル=約6.6坪=約13.2帖の広さで考えている。
テラスと連続した空間にキッチンを位置づけ、アウトドアでのバーベキューや家族や仲間たちとの語らいの場をも考慮した。

基本的には、レンジ類は壁面に設置し吸排気機能を充足すること。冷凍冷蔵庫、食品庫、食器棚、家電収納庫なども作業効率を考えて壁面に配置する。シンクと調理作業台はアイランドキッチンとし、ダイナミックな作業にも繊細な調理作業にも対応でき、日常調理と非日常調理などあらゆるシーンに対応できるプランを考えたものだ。

次ページから「男のキッチン」にビルトインする主要機器の概要を説明する。
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