面接官にも不適切な態度をとる人がいる
面接官にもいろいろな人がいる
「面接では圧迫面接しています。プレッシャーに耐えられる人を採用したいから」私はそれを聞いて少し残念な気持ちになりました。
プレッシャーに耐えられるかどうかというのはおそらくその部長さんにとって大切な判断材料の一つかもしれませんが、圧迫面接までする意味があるのかというとはなはだ疑問だと思ったからです。
というのも、面接にはオーディションのように「一方的な評価をする場所」であるかのようなイメージが強いですが、だからといって応募者に不快な思いをさせる権利はないからです。面接官の不適切な態度は、面接官当人への非難にとどまらず、その会社や商品・サービスに対するネガティブイメージを持つ人を世の中に輩出することにもなります。その結果、一人の面接官のせいで、その会社の事業そのものにも悪影響が生まれることになり、当然ながらそうした状況をその会社の経営者は問題視することでしょう。
実際、横柄な採用をする会社に共通しているのは、当の働く社員の満足度も低く、人の出入りが多いという特徴があります。一部の外資大手にはそうした評判が立っている会社は意外にたくさんあります。
このように面接の現場では今でも問題の多い面接をしている会社が多く、人事部ですらそれに気づかず、率先して横柄な面接をしている会社もあります。残念なことに、業界大手になればなるほど、尊大な態度をとる人が目立つようになるのは、人間の弱さなのかもしれません。
面接の途中で不機嫌になっていないか
さて本題です。世の中には問題のある面接が多いという話をした上で、実際に面接を受ける方にも注意を促したいのですが、ここで取り上げたいのは面接の途中で不機嫌になる人のことです。悪質な圧迫面接をされたケースではなくても、たとえば面接官に10分間待合室で待たされたというような場合にそれは起きることがあります。待たされる身としてはたとえそれが10分間であっても嫌なものです。しかしその不機嫌な感情が表情に表れてしまうのは、面接パフォーマンスを上げたい人にとって大きなマイナスになります。
ほかにも、面接官から嫌な質問をされた時の態度にも注意です。「この会社の勤務年数が短いですが、何か人間関係のトラブルがありましたか」「離職後少し時間が経っていますが、仕事の勘は鈍っていませんか」。確かに上のような質問を面接官にされた時、少し心の中でムッとしてしまうことはわかります。それが自然な感情だからです。しかしそこで自分の不快な気持ちに流されてしまうと、その後の面接官とのやりとりも全体的に雰囲気が悪くなってしまいます。ほんの少し、そこでぐっと我慢するだけで、なんとかその場の空気を乱さなくても済むものです。
面接官にも当たり外れがある
面接官が優秀とは限らない
よって面接を受けている求職者は感情的にならず、そうした一瞬の不快な瞬間があっても、うまくその場をスルーすることをお勧めします。私は転職の現場にいますが、多くの人たちが面接の場で不機嫌な態度をとったがゆえに、せっかくのチャンスを逃してきた事例をたくさん見てきました。その都度、勿体ないことだと感じています。
面接官だから優秀なわけではありません。まして面接スキルが足りないと人事部から問題視されている人もいます。ですから、面接を受ける人もそのことをわかった上で面接に臨み、相手がどんな人でも基本は穏やかな気持ちで面接を受けることをお勧めしたいと思います。
横柄な面接官など気にすることはありません。おそらく、そうした面接官は日ごろの会社生活でストレスをため込んでおり、その会社でもあまり評価されていない人なのでしょう。ですから、そんな人に多少面接の場でいじめられたとしても、あまり気にすることもないのです。