食べ過ぎず、うまく食べるには
間食をとる上で大切なことは、食べすぎないように、あくまで回数や量をコントロールすることです。そしてできれば食事などで不足しがちな栄養素や生活習慣で必要な栄養素を補えるようなものを選ぶこと。子どものように一度に食べられる量が限られている場合は、特に栄養のバランスも考えたいものです。1日の間食の栄養摂取量の目安は、1日の基準値の10%程度。2000kcal摂取の人なら、200kcal程度が目安ということです。
市販のお菓子を間食とする場合は、袋に記載してある栄養成分表示を参考にしましょう。カロリーを参考に、袋のまま食べるのではなく小皿に適量取り分けて、ダラダラと食べないように意識しましょう。コンビになどに売られている小袋サイズは、便利かもしれません。
飲み物は、案外「間食」として意識されずにカロリーをとっていることがあります。炭酸飲料や市販のコーヒー・紅茶、スポーツ飲料などは、特に糖分が多く含まれているものもあるので注意が必要です。
間食をとるタイミングが重要
「おやつ」という言葉は、昔の時刻で日中の「やつどき=2時頃」に由来しています。1日3食が定着する以前は(鎌倉時代頃からと考えられていますが諸説あります)1日2食で、労働力の多い農民や兵士は、時に応じて間食をとって1日3~4食してエネルギー補給していたそうです。現代人も、残業で遅い時間まで働いている時には、正午に昼食をとった後帰宅した9時や10時頃まで何も口にしないのでは、1日の後半の疲労感も増して仕事の効率もあがりません。また空腹感が募って遅い時間にまとめてたくさん食べ過ぎて摂取カロリーが多くなりがちになる心配もあります。
肥満を防ぐという意味では、2時くらいのおやつ時に、間食すると脂肪蓄積しにくいことが、「時間栄養学」の分野では考えられています。1日の摂取エネルギーは同じでも、深夜に食べる生活リズムが続けば肥満になりがちです。
こういうことからも、残業が多い現代人や塾通で夕食が遅くなりがちな子どもも含めて、状況に応じて間食を活用した方が健康維持や能率をあげるためにはよいのではないかと思います。
夕食が遅くなる時には、夕方にエネルギー源になる糖質やタンパク質などをおにぎりやサンドイッチなどからとって、帰宅後は、カロリーの低い野菜や大豆加工品、海草類や果物などで、不足しがちな栄養素を補うというように、夕食を2回に分けて食べるような考え方で、間食をとれるとよいでしょう。
詳しくは、規則正しい食事が健康管理に欠かせないワケという記事もご参考になさってください。