画質という面では不利な12倍ズーム
12倍ズームと一口に言うが、これほどまでに寄れてしまう(画像クリックで実写画像表示)
薄型であるにも関わらず、光学12倍を実現させている秘密がボディ内部の屈曲式レンズ。ただ、この屈曲式は、画質という面においては不利になりがち。特に周辺部では甘い描写になっている。それでも歪曲収差はほとんど見られない。ただ、昨今のコンパクトデジタルカメラの多くは、画質を追い求めて使うというものではなくなりつつある。「画質」と「ズームレンズによる便利さ」のどちらかを選ぶという機種だと感じた。
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キヤノン IXY 51S 実写画像
タッチパネルがもっと使いやすくなれば
タッチパネルの精度がもう少し高ければ使いやすかった
操作は基本的にタッチパネルで行う。ISOやホワイトバランスの変更などを行うためのメニュー体系はよく考えられていているが、最大の問題はタッチパネルの感度がそれほど高くないということだ。以前であればこの感度でも問題なかったのろうが、現在では多くのユーザーがiPhoneやAndroidでのフリックを体験している。それと同じレベルの操作を求めてしまうと厳しいというのが実際のところだろう。
アイコンを移動させて便利にカスタマイズ
背面は究極のシンプルさ。カスタマイズ性は高いので不便は感じない
背面を見てもらえれば分かるように、ボタンはひとつ、再生ボタンのみ。ただ、タッチパネル上で優先したい機能を左右に好きなように置くことができる。このカスタマイズ機能はかなり便利。また、タッチパネル上でピントを合わせ続ける被写体を指定する機能などもあり、不便さを感じることはないはずだ。
ポーチだけでなくポケットにも余裕な携帯性
23.9mmは「厚さ」ではなく、まさに「薄さ」と表現すべきだろう
21.9mmの薄さとは、コートやジーンズのポケットにも入れられるレベル。「持ち運び」を意識しなくてもいいという携帯性はほぼ満点だ。また、直線をフィーチャーしていたIXY 50Sと比べたときに、曲線を多用し、より「IXYらしい」デザインとなっていることも注目点。
1日ならなんとかヘビーユースもOKか?
ちょっと懐かしいかまぼこ状のバッテリー。容量は正直、厳しめ
小型さの犠牲になってしまったのがバッテリーライフ。CIPA準拠での撮影枚数は170枚。実際に使用していても「あ、もうこんなに減っている」という危機感を久しぶりに感じてしまった。予備バッテリーを常備しておきたいところだ。旅行であれば、バッテリーチャージャーも一緒に持って行き、寝る前に充電が必要になるだろう。
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キヤノン IXY 51S