一見冷たい印象の金属やガラスですが、形状、素材の組合せ、構造、色などによって随分と表情が異なるテーブルがあります。
金属/ガラスのテーブルは、お部屋との関係(サイズや使い方、動線など)を考慮した上で選択することが重要ですが、お部屋の壁、とくにコントラストの効いた壁、他の家具の素材・色使いと合わせることがポイントです。
さて、
テーブルは連載でご紹介してきました通り木材、金属/ガラス、樹脂など様々な素材で作られています。各種素材や仕上げ、構造、価格、ブランド等、悩んでしまうほど種類が豊富ですが、今回は「エクステンション編」です。
エクステンション (extension) は英語 extend の名詞形で「拡張」「延長」などを意味する単語、つまり伸び縮みするダイニングテーブルです。筆者がコレは!とおすすめしたいテーブルをご紹介します。
エクステンションの定番と言えば、バタフライ式テーブル。
エクステンション(伸長)テーブルと言えば、蝶が羽を広げる様を取り入れた伸長方法が定番です。■#01 DiningTable CH006 Extension table(ダイニングテーブル CH006)
引用:Table Design /六耀社,P35
Yチェアで有名なデザンマークのデザイナー:ハンス・ヴェグナーがデザインした美しい伸長テーブルです。
画像のように横からのビューが最高に美しいですね。エクステンション(伸長)方法は、極めてオーソドックスなバタフライ方式。テーブル両サイドの板が、まさに蝶が羽を広げるように跳ね上げて広いテーブルに早変わりします。
通常幅1380mmのテーブルが2350mmの長さまで伸びるようできる伸長板はオプションで、使用目的に合わせ取付けられる枚数が選択出来るのです。
美しさと利便性を兼ね備えたこのテーブルは、場所を選ばず使用できるオールラウンダーなテーブルです。
D:ハンスJ.ヴェグナー 1982年
P:カール・ハンセン&サン
M:天板・脚/オーク材
S:w1380~2350 d900 h700
H:カール・ハンセン&サン ジャパン ¥268,800-~¥336,000-
(D/デザイナー、P/製作、M/素材、S/サイズ、H/販売元または価格)
■#02 PROVINCIAL P-18.P Extension table(プロヴィンシャル P-18.P 伸長テーブル)
引用:Table Design /六耀社,P33
17世紀の英国カントリー家具デザイン様式がベースなった「プロヴィンシャル」シリーズ。両袖を畳んでしまうと幅355mmのサイドテーブルになる。脚の部分が両サイドにゲートのように開閉し、天板を跳ね上げると幅1400mmに。天板中央の下には食器等を仕舞える引出しがついている。
厚みのある天板といい、旋盤による曲線意匠が施されたアンティック風なエクステンションテーブルは、落ち着きのあるシックなお部屋にピッタリですね。
D:なし 1983年
P:飛騨産業
M:天板・脚 ナラ材
S:w1400~355 d850 h700
H:飛騨産業 ¥241,500-
■#03 SHEEP EX Table (シープ EX テーブル)
引用:Table Design /六耀社,P40
このテーブルのバタフライ方式は上記の2点とは異なります。
テーブル中央部に格納された二枚折の天板が蝶の羽のように広げられて中央天板となります。このエクステンション方法も定番の一つで、縮めた場合の部分天板が、格納されスッキリとした外観になることが特徴です。
D:鈴木 治 1996年
P:カンディーハウス
M:天板・脚/ナラ材
S:w1100-1600 d1100 h700
H:カンディーハウス ¥176,400-
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