損害保険はトータルに考えてみる
自動車保険の見直しをする時には、他の損害保険もあわせて見直してみる
結局、必要な補償は意外にも自動車保険1つである程度カバーできたことがわかりました。また、事故を起こした時に身近な保険相談窓口ができたことに安心感を得られたようです。
生命保険や医療保険はそもそも人の生死や病気に関わる保険なので、万人共通のリスクに対応している保険といえます。一方で、自動車保険は自動車を所有している人特有の保険です。火災保険は家や家財を所有している人特有の保険です。こういった違いがあることから、例えば自動車保険なら自動車保険だけの範囲で補償の設計を考えがちです。
しかし、今回の事例でも見られるように、特約に目を向ければ他の保険、例えば火災保険の特約にも共通の補償があるなど横断的に考えることができます。またそれら特約は自分だけでなく同居の親族も補償の範囲に含めることができたりするので、自動車保険を見直す時には自動車事故に限らずトータルな視点を持って見直ししてみることが大切です。
ただし、自動車保険や火災保険の特約ではカバーしきれない補償があったり、自動車を手放したり火災保険が不要になったりする場合があります。そういったケースが想定される人は、他の保険で補償を準備することも考える必要があるでしょう。
チャネル選択も自動車保険選びの着眼点
自動車保険の加入ルートは多様化している。窓口を選ぶか、保険会社を選ぶか選択肢は様々
最近の保険代理店はほとんどといってよいくらい生命保険、損害保険の両方を取り扱っていて、さらには複数社取り扱っているためワンストップで保険選びができるというメリットもあります。そういった意味では総合的なコンサルティングを対面で受けることができるのが代理店のメリットでしょう。一方で、地域に根ざした代理店のメリットは身近に相談できる人がいることですが、インターネットを窓口とした大手代理店もあり、必ずしも人を介しているとは限りません。
代理店型もダイレクト型も保険会社に目を向けてみれば、自動車保険だけではなく火災保険や海外旅行保険、さらには医療保険も取り扱っており、1つの保険会社でも代理店、ダイレクト問わず総合的な補償を準備することが可能です。このように多様化したチャネルを考える場合、自動車保険に加入しているところで他の保険も検討してみたり、その他の保険に加入しているところの自動車保険を検討してみたりといった考え方もできます。
ちなみに今回の事例のように、保険期間の途中で保険を切り替える場合は「中途更改」という手続きを取ります。中途更改をすると、その時点からまた1年間同じ等級を続けることになり、無事故であった場合には割引が進むのが遅れてしまうというデメリットがあります。ただし、今回の相談者の場合は等級が最大まで達していたためそのデメリットもなく中途更改ができたというわけです。
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