ダイレクト型のリーズナブルな保険料
ダイレクト型のコストパフォーマンスはやっぱり見積もってみると体感できる
■相談事例調査
調査会社:エフピーリサーチアンドコンテンツ株式会社
調査対象:自動車保険の相談を受けているFP
調査年月:2011年11月
■相談者属性
記名被保険者年齢:34歳(既婚、子供なし)
性別:男性
職業:会社員
車種・車名:ノート
使用用途:日常生活・レジャー
使用地域:大阪
免許の色:ゴールド
年間走行距離:10,000km
■見直し前・見直し後の契約内容
<見直し前>
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害:3,000万円
搭乗者傷害:なし
車両保険:一般車両保険(免責:事故1回目5万円、2回目以降10万円、免責ゼロ特約)
限定条件:なし
年齢条件:30歳以上
その他オプション:弁護士費用等補償特約、対物超過修理費用補償特約
■見直し後(更新後)契約内容
年齢条件26歳以上
その他オプション:日常事故解決費用特約、対物超過修理費用補償特約、ファミリーバイク特約
担当者不在?ならダイレクト型も
今回の相談者は結婚されたばかりのご夫妻。車を運転するのは主にご主人で、年下の奥さまの主な移動手段は原付バイク。結婚前からそれぞれ加入していた自動車保険(夫)とバイク保険(妻)があり、いずれも代理店型の保険商品です。奥さまも時々車を運転する予定ですが、現在のご主人(34歳)の年齢条件だと奥さま(25歳)は補償対象外になります。年齢条件を見直したいが条件を若くすると保険料がかなり上がると知り合いから聞き、どうしたものかと悩んでいました。
ちなみに加入している自動車保険は代理店型ではありましたが特定の担当者はおらず、ここ数年は更新手続きも電話と郵送で済んでいたとのこと。相談者のニーズは、
- まずは何よりも、これから運転を始める奥さまを補償の範囲に含めること
- 自動車保険の更新よりも2ヶ月早い奥さまのバイク保険の更新をどうすればよいか
今回の相談事例にあるように、自動車保険の力の入れ方はそこそこにという代理店と、さらに力を入れて行くという代理店と経営の違いがあり、取り扱いに対するモチベーションが二極化しているのが現状です。自動車保険は契約後のメンテナンス(毎年の更新手続き、車の入替え手続きや年齢条件の変更など)や事故時のフォローで人手がかかるなど、他の保険商品と比べて販売後の代理店負担が重い商品です。代理店が自動車保険の販売に力を入れるためには、代理店側でも自動車保険に詳しいスタッフや事故対応に精通したスタッフを配するなどの必要がありますが、当然ながらそれにはコストがかかります。
一方、自由化後の競争激化や損害率(保険会社の収入保険料に対して支払った保険金の割合)の悪化が自動車保険の収益を圧迫しており、代理店が保険会社から受け取る販売手数料は全盛期に比べて削減されています。
こうしたことから、販売後の手間やコストがかかる自動車保険の取り扱いについて、代理店側の取り組みが二極化しているのです。自動車保険の更新手続きは電話でも行えるため、今回の相談者のケースのように事故でやりとりがない限りは担当者に会わない場合もありますし、そうした代理店では事故時にしっかり対応してもらえるのか心配なケースもあるでしょう。
こういった自動車保険や代理店を取り巻く現状から、相談者のように特に代理店型自動車保険へのメリットを感じなくなっている利用者が増えています。そのような人は思い切ってダイレクト型へ切り替えてみても違和感はないでしょう。保険料を節約できる、あるいは同程度の保険料で補償を充実させることができるかもしれません。
自動車保険の特約をフル活用
特約で自分スタイルの補償にアレンジ
年齢条件については、現在25歳の奥さまは自動車保険更新後すぐに26歳の誕生日を迎えられるということで、更新時に26歳以上に変更。奥さまは誕生日を迎えるまでこれまでどおり運転しないことにしました。また、奥さまは原付だけでなく自転車に乗る機会も多いとのこと。自転車運転中の事故で相手にケガをさせてしまった場合のリスクをカバーするために、個人賠償責任補償の準備も検討しました。
自動車保険には付帯できる特約がいくつかありますが、主な特約には以下のものがあります。
■弁護士費用特約
自動車事故で相手の過失が100%の場合の被害事故の場合、自分の保険会社は相手と示談交渉ができません。そのような場合に弁護士に委託した費用をカバーできる特約です。
■身の回り品補償特約
自動車事故で車内にある身の回り品が壊れた場合や、盗難にあった場合に補償される特約です。
■個人賠償責任補償特約
相手をけがをさせた、人の物を壊したなど普段の生活で他人に損害を与えた場合に補償される特約です。
■ファミリーバイク特約
記名被保険者とその家族が運転する125cc以下のバイクが対象になります。対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、自損事故もしくは人身傷害補償を本体の自動車保険と同様の補償を受けることができます。家族のバイクだけでなく、他人から借りたバイク(125cc以下)も対象になります。
これら特約は任意で付帯することができますので、自分が関係しそうなリスクについては検討するのもよいでしょう。特に弁護士費用特約、個人賠償責任補償特約は万が一の時に役に立ちます。また、125cc以下のバイクを持っている人は、バイク保険に単独で加入するよりファミリーバイク特約に加入した方が保険料を節約できます。
これら特約は、家族の他の自動車保険や建物や家財の火災保険などにすでに付いていることもあります。その場合、一家に一つでカバーできるため自動車保険に付ける前に確認することが大切です。
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