ブルーベリーの育て方
ブルーベリーの土
庭植えでは、日向で排水性のある場所が適しています。土は酸性土壌を好むので、酸度未調整のピートモスを加えて植え付けます。ブルーベリー用の培養土が市販されていますので、そちらを利用してもよいでしょう。
植え付けは、庭植えの場合は暖地では晩秋、寒冷地では春の植え付けが適しています。鉢植えも同様に、厳冬や盛夏は避けて植えます。
なお、品種によっては1本で実がなるものもありますが、ブルーベリーは自家結実しにくいので、受粉樹となるよう異なる品種を2本植えましょう。また、植えつける苗木は2~3年生の苗を選べば、早く収穫が楽しめます。
水やり
ブルーベリーは異なる品種2本を
庭植えの場合は、植え付け後たっぷりとやる以外は、極端に乾燥しない限り特に必要ありません。鉢植えの場合は、鉢土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりします。
根が浅いので、特に夏場は乾燥させないようマルチングを施すとともに、水切れに注意しましょう。
肥料
芽吹き前の3月頃、実のなる前の5月頃、収穫後の9月頃と、年3回の施肥が基本です。肥料は、春は油かすなど有機質肥料を、残り2回は緩効性の化成肥料を与えます。ブルーベリー専用の肥料も市販されています。なお肥料のやり過ぎは、肥料焼けの原因となり逆効果です。施肥量には注意しましょう。
病虫害
ブルーベリーは、コガネムシによる食害を受けることがありますが、基本的には病虫害に強い植物です。家庭で、無農薬栽培ができる果樹です。
収穫
袋掛けで鳥害を防ぐことも
生育が順調であれば、7月くらいから順次収穫が楽しめるでしょう。美味しそうな実を楽しみにしているのは人間だけでなく、熟したものから鳥の被害に遭うことも……。もし鳥に狙われたなら、ブルーベリーの周囲にネットを張ったり、実が成っている枝に袋をかけるなどして対策を。
なおブルーベリーの果実の表面に白く粉がついたように見えることがありますが、これはブルームと呼ばれるもの。これはキュウリなどにも見られ、果実から分泌された自然のものなので、そのまま食べて問題ありません。
剪定
1~2年生の幼木は剪定せず、枝の先端に花芽がついていたら切り取ります。3年以上の木は、休眠期に弱い枝や混んでいる枝、枯れ枝を切り取ります。地際から出たシュートは、弱々しいものは切り取り、勢いのあるものはある程度伸びたところで先端を切ります。数年経過して花芽がつきにくくなった枝は、地際から切り取って新しい枝に更新します。
殖やし方
ブルーベリーは、挿し木、接木、種まきで殖やすことができます。手軽にトライできるのは、挿し木でしょう。冬の休眠期に挿し穂を作って保存しておき春に挿す「休眠挿し」と、梅雨の頃に挿す「緑枝挿し」の方法があります。
クランベリーの花
どちらも鉢上げは翌春になるので、乾燥させないよう水やりに注意して管理しましょう。
ブルーベリーは可愛い花を咲かせ、生食から加工食まで幅広く使える美味しい果実をつけ、秋には紅葉も楽しめる、一石三鳥の果樹。実成りのために鉢を二つ置くスペースがない場合は、一つの鉢に2種類の苗木を寄せ植えしてもOKです。足元には、同じく酸性土壌を好むクランベリーを植えてみてもよいでしょう。