お酒のお供にはこれ!
まず、ネパール料理で口にしたいのは、ネパールの国民食である「ダルバート」。ご飯、豆スープ、おかず、漬物がセットになった、いわゆるネパール定食だ。ひとりで来店しても、このダルバートだったら、ネパール料理ってこういう感じなのね、とある程度楽しんでいただけるだろう。数人で訪れるなら、ネパールビールやネパールの蒸留酒ククリラムなどで喉を潤しながら、1品料理をつまみたいもの。そんなときは、「グサウテ・ラ・カレズコブトゥワ」なんていかがだろう。なんだか舌を噛みそうな料理名だが、これは鶏レバーと砂肝の炒めもの。実は、内臓好きでお酒好きのワタシの大好物。ひとことでいえば、鶏臓物のカレー炒めだ。
鶏レバーと砂肝のネパール風炒めもの「グサウテ・ラ・カレズコブトゥワ」
この料理は、作るひとによって味わいが様々。ネパールに滞在したとき、少数民族であるシェルパの家でこの料理をいただいたのだが、そのときはほんの少し醤油が加えられていて、なんだか懐かしさを感じるのに、目が覚めるような刺激もあって、あぁ、箸が止まらないー!状態になったことを思いだす。料理があまりにも鮮烈で美味しかったので、調子にのって、ネパールのトゥンバと呼ばれる地酒をストローで何杯も飲んだのだが(なくなるとそこにお湯を足してくれるんです)、人生初、思いっきりオナカをコワシてしまい、ワタシにとっては、余計に思い出深い料理となったのです……。
内臓炒めはちょいと……というかたには、ネパールの蒸し餃子「モモ」がおすすめだ。日本人は餃子が大好き。このモモにもきっとご満足いただけるはず。餃子の餡はカレーテイストで、合わせるタレも醤油味とは異なるネパールならではの濃厚な味わい。なじみのある蒸し餃子とは違う味わいだけれど、すんなりと胃に収まる優しい味。とでもいえようか。しかしながら、地理的条件などが異なると、ここまで料理が変わるものかと、興味深く思う料理でもある。