プレイヤーをゲームに集中させる為のカメラワーク
マリオギャラクシーもかなり3D空間をプレイヤーにどう把握されるかに注力したタイトルではありましたが、アクションゲームが得意でない人にとっては、まだ位置関係の把握が難しい場面というのがありました。
その中で、自由自在にジャンプして、はてなブロックをボコボコと叩きまくってコインを出し、しっぽマリオになってフワフワとゆっくり飛んでクリボーを踏んづけ、木の上にのぼって隠し部屋を発見したりします。
実に良くできているのは、そうやって横スクロールアクションのようにプレイしやすいカメラになってはいても、実際にはゲームの世界は3Dなわけで、ここには何かあるかなと、ちょっと外れに移動してみるとググッとカメラが手前をうつしてくれて、そこに隠し部屋があったり通路があったりと、空間世界を探索する楽しさが見事に表現されていることです。
結局、いつもカメラが自動でスムーズに、分かりやすく表現したいものは分かりやすく、ちょっと分かりにくい方が面白いものは分かりにくく表現してくれるように移動してくれて、それがプレイヤーをゲームに集中させます。
立体視の仕掛け
ある角度で見ると真横に並んでいるように見えるブロックが、立体視によって浮かび上がり、位置関係がずれていることが分かるように作られていたりします。はじめてみると、おおっと思います。
任天堂は、立体視によって距離感がつかみやすくなり、ゲームがプレイしやすくなるということを幾つかのインタビューなどでアピールしてきました。実際のところ、立体視によって距離感がつかみやすくなるというのは、ちょっと語弊があるように思います。立体視には個人差がありますから人によって違うかもしれませんが、ガイドの感覚としては目の前のものがどのくらい近くにあるか、遠くにあるかというのが分かりやすくなる、というのはちょっと難しいと思います。
しかし、並んでいる2つのものに対し、どちらが手前にあるかは、確かに立体視で分かりやすくなります。具体的に言えば、ブロックが2つあって斜めから見ればどちらが手前でどちらが奥か分かるのに、真横から見ると横に並んで見える、という配置の時、立体視にすると手前のブロックだけ浮き上がって見えるので、位置関係を把握することができます。
実際、近くで並んでいるものの前後は裸眼立体視野で把握しやすくなった感があります。また、わざと位置関係が分かりにくい配置をして、立体視で見るとどちらが前か分かる、というような仕掛けも用意されているようです。これは遊んでみると、おおっなるほど、となります。
カメラワークや立体視を駆使して、遊びやすくなったスーパーマリオ3Dランド、最後に重要なのはそれをユーザーに伝えることです。