郊外の鉄道駅から離れた地域だけでなく、都市部の住宅地でも毎日の生活にバスが欠かせない場合があります。通勤通学時に最寄り駅までバスを使う人も多いでしょう。
ひとくちに「バス便」と言ってもその実態は千差万別で、車両や運行形態が大きく異なることもあります。東京都港区の「ちぃばす」、台東区の「めぐりん」、武蔵野市の「ムーバス」などといったコミュニティバスも、現在では全国で800を超える路線数となっているようです。
さらに私鉄会社などによって、個性的なバスが運行されている路線もあります。
しかし、いずれの場合でも不動産情報にはバス停までの徒歩時間や乗車時間の目安くらいしか書かれていないことが大半です。バスの実際の使い勝手については、自分たちで調べてみるしかありません。
まず初めは、最寄りのバス停の時刻表を確認してみましょう。10分~15分間隔程度で運行されていれば、それほど待たされることはないでしょうが…。
これが1時間に1本(地域によってはそれ以下)の場合だと、通勤通学の時間帯に合っているのか、乗り遅れたときや運行が乱れた場合には代替手段があるのかなど、検討しなければならない課題が増えることになります。
最寄りのバス停の時刻表を確認するのと同時に、バス停の様子もよく観察しておきましょう。標識だけのバス停、ベンチのあるバス停、屋根のあるバス停、風除けで仕切られたバス停など、整備の状態はさまざまです。
標識だけのバス停で真夏の炎天下や真冬の厳寒時になかなか来ないバスを待っても、屋根とベンチがあるバス停で本を読みながらバスを待っても、都市部の多くの路線は同じ料金でしょう。
また、朝の通勤通学時間帯における渋滞の様子、車内の混雑具合にも注意が必要です。
以前に比べれば近年は少し緩和されてきた感もありますが、かつて首都圏の某市でマンションを販売したとき、日中はバスで10~15分程度のところが「朝は渋滞で1時間半~2時間」などといったことが現実にありました。この時間を立ったままで過ごせば、朝からぐったりしてしまうことは避けられませんね。
いっそのこと歩いたほうが早そうですが、風雨が強いときなどはそれも困難です。
さらに、バスを利用する人だけではなく、バスをまったく使わないという世帯でも、日常の生活圏内にあるバス通りの様子をしっかりと確認することが欠かせません。
それほど広くない道路がバス通りとなっているケースも、都市部の住宅地ではしばしば見られます。このような通りはバスだけでなく、大型トラックが絶えず行き交っていることも多いでしょう。
バス同士、あるいはバスと大型トラックのすれ違いのたびに車の流れが滞るばかりでなく、歩行者は道路外への退避を余儀なくされることにもなります。
雨天時には歩行者の傘とバスの車体がぶつかる光景も見られ、あれでよく重大事故が起きないものだと感心するばかり。実際に事故が起きても、それは「想定外」ではありません。
小さなお子様や高齢者が同居する世帯では、とくに気をつけてバス通りの状況を観察することが大切です。
とはいえ、バスの利用が便利で確実な路線も多いはず。「バス便の物件はダメ!」と初めから除外することなく、まずは現状をチェックすることから始めてみましょう。