ETF/ETFに投資をするときの取引法とコスト

ETFにかかるコストとお得な窓口は?

ETFの最大の強みは安いコスト。どのタイミングでどれくらいかかるのか、コストの仕組みやお得な購入窓口を知ってETFを賢く活用しましょう。

執筆者:村岡 里香

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ETFには購入時、保有時、売却時にコストがかかります。それぞれのコストについて、一般の投資信託と比較しながら見ていきましょう。
ETFのコスト

※ネット証券を利用した場合の比較(*委託手数料はマネックス証券の場合)すべてトータルしてもETFのほうがコストが安くなるケースが多いのが特徴です。


ETFの購入時にかかるコスト

まずは購入時のコストについてご説明しましょう。一般的な投資信託を購入する場合には、通常、各販売会社の定める2~3%の申込手数料がかかります。ただし、ノーロードの投資信託であれば申込手数料はかかりません。

それにたいしETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様の委託手数料がかかります。国内ETFは国内株式、海外ETFは外国株式とおなじ手数料が適用されます。

とはいえ、ネット証券を利用すれば国内ETFの委託手数料は0.1%程度と格安。さらにカブドットコム証券ではフリーETFの対象銘柄は無料、松井証券では10万円以下なら無料で購入することができます。

購入窓口を選ぶ際は、下の表のように約定金額によってお得な窓口がちがってくるため、自分の購入予定金額に合わせて選ぶとよいでしょう。
国内株の委託手数料

あなたが国内ETFを買う場合、一番おトクな窓口はどこ?(上の表は無料サービスと安い金額を色づけ※2011年8月時点)

一方、海外ETFを購入する場合は、どこで買っても必ず委託手数料がかかります。また、海外ETFの購入はまず円をドルなどの外貨に換え、その外貨でETFを購入する手順になるため、別途「1米ドルにつき25銭」といった為替手数料もかかります。

海外ETFは少額投資だとコスト負担率が高くなるので注意が必要。なるべく30万円以上などまとまった資金で購入するのがコスト負担率を低くするコツになります。
海外ETFのコスト

※米国ETFの委託手数料。現在、海外ETFを買うのに最もコストが安いネット証券はマネックス証券!(2011年8月時点)

ETFの保有期間中にかかるコスト

次に、保有時のコストについてご説明します。投資信託には、運用・管理のための費用として必ず信託報酬がかかります。信託報酬は保有期間中ずっとかかるコストで、信託財産から自動的に差し引かれるもの。信託報酬率は各銘柄ごとに定められているので、同じ銘柄であればどこで購入しても同じ料率でかかります。

ETFの信託報酬は一般の投資信託とくらべてとても割安。たとえば同じTOPIXに連動するタイプを比べると、投資信託は低コストなものでも年率0.5%程度かかるのにたいし、ETFは年率0.08%などおよそ5分の1の安さです。

また、同じ指数に連動するETF同士でも信託報酬に差があります。保有コストは運用成績に影響をあたえる一番重要なコストなので、できるだけ安い銘柄を選びましょう。

ETFの売却時にかかるコスト

最後に売却時のコストです。一般の投資信託を解約する際は基本的に費用はかかりません。ただし、銘柄によって信託財産留保額というコストがかかるものや、ごく稀ですが解約手数料がかかるものもあります。

一方、ETFを売却する場合は、購入時と同様、証券会社の定める委託手数料がかかります。また、海外ETFの場合は、こちらも購入時と同様、それに加えて外貨を円に戻す際の為替手数料もかかります。

その他の諸費用

もう少し細かく見ると、指数に連動させるために必要な組入有価証券の売買にかかる委託手数料や監査のための費用などが信託財産から自動的に支払われます。これら諸費用を含め、ETFにかかるコストについては目論見書などに説明の記載があるので、事前に十分に確認しておくようにしましょう。

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