「看護師のキャリア」の考え方
キャリアとは無縁と思われがちな子育ても、女性としての輝かしいキャリアです
「進学」「資格取得」、あるいは「新たな領域での看護を通してスキルを磨く」などのイメージとして捉えている方が多いのではないでしょうか。「キャリアアップ」という言葉には、「より高い資格や能力を身につけ、経歴を高める」という意味がありますが、あなたが看護師として、どのようにキャリアアップしたいかについて考えてみましょう。
「看護師のキャリアアップ」には、「色々な診療科を経験してスキルを磨く」「認定看護師や専門看護師として活躍する」など臨床に密着したスタイルから、「大学や短大に進学する」「看護教員として学生指導に関わる」など看護教育に関わるスタイルまで、様々な選択肢があるでしょう。
ただし、選択肢によっては、キャリアアップを実現するまでに時間や費用がかかる場合があります。
たとえば、認定看護師の資格を取得するには、「保健師・助産師及び看護師の資格取得後、実務研修が通算5年以上であること(そのうち通算3年以上は特定の認定看護分野の実務研修をしていること)」が条件です。さらに、指定の教育機関で6ヶ月以上の集中講義(昼間)を受けた後、認定審査をパスする必要があります。
集中講義は昼間に行われますので、働きながら通学することは事実上難しいといわれています。職場の対応にもよりますが、休職または退職という形になる上、資格取得にかかる学費や諸経費を誰がどこまで負担するか、事前に確認しておくことも大切でしょう。
また、日本看護協会のサイト内「認定看護師教育機関と課程一覧」のページをご覧いただくとわかるように、指定の教育機関の数には限りがあります。そのため、地方に住む看護師が指定の教育機関に通学するには、引越しや一時滞在といった対応も考えておかなくてはなりません。
このように、キャリアアップの方向性によって、あなたの生活に負担となりうる条件もあるのです。
次のページでは、ライフプランから考える看護師のキャリアプランの作り方について解説します。