事務職や営業職に比べ、看護師は面接による採用率が非常に高い職種です。面接前から当日にかけての面接対策をしっかりと行い、あなたの魅力を最大限に伝えましょう。

面接前の準備(1) 質問への回答をあらかじめ用意しておく

どんなに優れたキャリア自信を持って面接に臨むためにも、事前の面接対策をしっかり行いましょう

自信を持って面接に臨むためにも、事前の面接対策をしっかり行いましょう

面接では、面接官からいくつか質問を受けるというケースがほとんどです(例外として「簡単な顔合わせ程度で終了」という場合もあります)。

面接官が重視するのは「自分の意思を、自分の言葉でハッキリと話せるかどうか」という点。「緊張しすぎて、思うように話せない」ことがないよう、あらかじめ想定される質問への回答を用意しておくと安心でしょう。

■1.自身の看護観について
「自身の看護観」に関しては、面接官が最も重視するポイントです。「なぜ看護師を目指したのですか?」「どのような看護師を目指していますか?」「看護師として大切にしていることは何ですか?」などの質問に対応できるよう、自身の考えを整理しておきましょう。

■2.経験やスキルについて
実務経験のある看護師に対して、面接官は“現場での即戦力”を期待します。「即戦力として何ができるか」「どの看護技術をどれくらいできるか(できない/見守りが必要/自立)」などの質問に対応できるよう、これまでの経験やスキルを整理しておきましょう。

■3.応募理由について
面接を受ける病院の施設規模・診療科目・特色などについて、ホームページやパンフレットから情報収集しましょう。その上で、「どのような特徴に惹かれたのか」「どういうところが自分に合っていると感じたのか」などについて、ポイントをまとめておきましょう。「人材紹介会社から紹介されたから」という場合も同様です。面接官が知りたいのは、あくまでもあなた自身の意思。「あなた自身がこの病院を選んだ理由」を、明確に答えられるようにしておきましょう。

■4.退職理由について
過去の職務経歴がある場合(特に、ひとつの職場での勤務年数が短い場合)は、退職理由を問われることがあります。育児・介護・療養などの理由は、正直に話しても大丈夫です。ただし、「人間関係が悪いから」「残業が多すぎるから」「給料が安すぎるから」などの理由は、たとえそれが事実であっても、面接官には決して良い印象を与えません。キャリアアップを目指す上での前向きな退職である旨を伝えると好印象を与えるでしょう。

■5.転職への意識について
「退職理由」と同様、過去の職務経歴がある場合には、「転職の際に何を意識してきたのか」を問われることがあります。「自身の看護観」を中心に、「キャリアアップ」「看護の視野を広げられるかどうか」などのポイントをまとめておきましょう。認定看護師や専門看護師を目指している場合は、「資格取得に必要な条件(定められた看護領域での実務経験)を満たせるかどうか」などを挙げてもいいでしょう。

■6.インシデント(ヒヤリ・ハット)について
医療事故の防止という観点から、最近では「これまでにインシデント(ヒヤリ・ハット)を経験したことはありますか?」といった質問を受けるケースもあるようです。この質問を通して面接官が知りたいのは、「医療事故の防止に向けて、あなたが看護師としてどのような点を意識しているか(意識してきたか)」という点です。「指示変更は複数の看護師で確認するようにしていました」など、これまでの経験で工夫してきた点があれば整理しておきましょう。

■7.入職日について
すでに退職している場合は、入職希望日を伝えましょう。「前の職場に伝えていない」「退職届は提出しているが、就業規則の関係ですぐには退職できない」などの場合は、その旨を正直に伝えましょう。退職手続きや引継ぎなどを考慮し、おおよその時期だけでも伝えるのが理想的です。

面接前の準備(2) 面接官への質問を用意しておく

面接が終わりに近づくと、面接官から「何か質問はありませんか?」と聞かれることがあります。入職への意欲を伝える貴重なチャンスですので、応募者からの質問も2~3点用意しておきましょう。

質問内容は、おもな業務内容や職場の雰囲気など、入職後のイメージを意識した質問が好まれます。給料や待遇に関する内容はとても気になる部分ではありますが、そればかりを全面に押し出すのは良い印象を与えません。むしろ、「転職を通して、自分自身も新しい職場に合わせていこうとする意識を持つこと」も大切なことです。給料や待遇についてどうしても確認しておきたいという場合は、業務内容や職場の雰囲気に関する質問の後に、さりげなく確認する程度にとどめましょう。

<面接官への質問(例)>
  • 入職までに何か勉強しておくこと(あるいは用意しておくべき物)はありますか?
  • 子育てをしながら働いている方はどれくらいいらっしゃいますか?
  • ××病棟ではどのような業務を行っていますか?
  • 日勤(夜勤)は何人体制で行っていますか?
なお、事前に就職説明会などに参加している場合には、「就職説明会で質問させていただきましたので、ここでは特にありません」と答えても大丈夫です。

面接前の準備(3) 服装や身だしなみ

看護師の服装や身だしなみは、職場のイメージを大きく左右する要素。特に、看護師という職業柄、「清潔感があるか」については非常に重視されます。どんなに優れた経験やスキルの持ち主であっても、「夜勤明けの面接で、顔はスッピン、髪はボサボサ」といった印象では、不採用も免れません。また、パート勤務だからといって私服で面接に向かうのもNG。あくまでも「面接=採用試験」であることを意識し、TPOに合った服装や身だしなみを心がけましょう。

<チェックポイント>
  • 厚化粧にならないよう、ナチュラルメイクを意識しましょう。スッピンはNG
  • 看護師は清潔感が大切。爪は短く切りましょう。マニキュアはきれいに落とします
  • アクセサリー(ピアス・ネックレス・おしゃれ目的の指輪)は外しましょう
  • フォーマルな服装(スーツ・ジャケットなど)を着用しましょう
  • ミュールやサンダルは避け、パンプスを履きましょう
  • 長い髪はひとつに束ねましょう
  • 派手な色のカラーリングは避け、自然な髪の色を意識しましょう

面接前の準備(4) 面接への心構え

面接は、会場の玄関に足を運んだ時点ですでに始まっています。院内スタッフや患者さんとすれ違ったら、笑顔で元気よく挨拶しましょう。

たとえ面接が終わっても、会場となる施設を離れるまでは、決して気を抜いてはいけません。とりわけ、看護師という職業は、接遇やマナーに関して非常に重視されます。

たとえば、施設内の喫煙室でタバコを吸うのは絶対にNG。たとえ病院の外であっても、患者さんの目に触れるような場所(病院の玄関を出てすぐ)での喫煙は、やはり避けるべきでしょう。

院内での携帯電話の操作も同様です。最近では、院内での携帯電話の利用が緩和されつつありますが、あくまでも「面接試験を受けに来ている」という意識を忘れてはなりません。家族や友人との連絡は、施設の外に出てから行うのが理想的です。

人材紹介会社を利用している場合は、担当エージェントが同行しますので、さほど気にする必要はないかと思います。個人で面接を受ける場合には、あらかじめ心構えをしておくといいでしょう。

次のページでは、面接当日の流れについて解説いたします。