主菜が多くなりがちなことを意識して
今回のアンケート結果をみると、主菜の割合がついつい多めになりがちなことが伺えます。どうしても喜んでくれるお弁当となると、子どもの好きなものをつめてしまいがちです。またキャラ弁などは、見ていても楽しく、子どもも毎日お弁当のふたをあけるのが楽しみになるでしょうから、否定はしませんが、作品づくりが主体になって、ハンバーグにウインナー、卵焼き、練り製品などの主菜となるものが増えて、野菜はプチトマトとブロッコリーが飾り程度……、というようになってはいないでしょうか。
肉類を使うにしても、例えば豚ヒレ肉のフライよりは豚薄切り肉の野菜巻きのフライにするなど、主菜に野菜を組み合わせるだけでも、割合を改善する工夫はできると思います。
栄養バランスもよい子どもが喜ぶおかずとは?
正しい栄養バランスが分かっても、今までは子どもの好きなものばかり入れていたのに、今日から急にスタイル変更!では、子どももショックを受けたり、喜んでたべてくれないと悩むママもいるかもしれません。じょじょに改善していくとしても、お弁当では足りない部分を把握し、朝ご飯やおやつ、晩ご飯で補うなど、1日の中で工夫しましょう。知らずに適当に作るのと、知っていて調整しているのでは、日々の積み重ねの先には大きな差が開くのではないかと思います。
またお弁当を作る側にとっての喜びも、食べる側が「おいしく喜んで食べること」だと思います。今回の調査結果では、
お弁当に入れるおかずの調理実態については、約9割が手作り料理を入れている一方、約7割もの母親が市販の冷凍食品を利用していることが分かりました。手作りと冷凍食品を上手く利用して、お弁当準備の手間を減らす工夫をしていることが伺えます。
さらに、手作りのおかずの割合と子どものお弁当完食程度を分析したところ、手作りの割合が高いほど、完食の割合も高くなっていることが分かりました。
さらに、手作りのおかずの割合と子どものお弁当完食程度を分析したところ、手作りの割合が高いほど、完食の割合も高くなっていることが分かりました。
これは、子どもは食べ慣れたおかあさんの味が好きなのだ、ということの表れだと思います。市販品をうまく活用するのもよいと思いますが、調理済みの商品の中には味の濃いものもありますし、一般的にはおいしくても塩加減や甘味の加減が我が家の味とは違うのかもしれません。
忙しい朝に毎日すべて手作りすることは大変ですから、毎日のおかずを少し多めに作って、2~3回分を冷凍し、手作りおかずをストックしておくなど、楽をしながらこどもにも喜ばれるお弁当づくりができる工夫をしてみましょう。
参考/
- みんなのよい食プロジェクト(JA全中)
- ごはん量をベースにする食事の適量摂取教育に関する研究 その2 思春期(社団法人米穀安定供給確保支援機構 米ネット)
イラスト提供/