嬉しい通し営業で時間をずらしたランチも
「もりそば」は良心的な価格500円
同店にはランチ専用のメニューはありませんが、「もり」「ざる」を始め、老舗蕎麦店のそれと変わりないラインナップ。天丼や親子丼などのごはんもの、酒のつまみ類、いわゆる“蕎麦前”も充実しています。
この日は着物姿が艶やかな新橋の花柳界と思しき方や、昼間から日本酒を飲む人たちもちらほら。羨ましい……。どんな種類の仕事をしているんだろう。いや、銀座だけに働かなくてもいい十分な財産をお持ちなのか?などと、他の来店者の方にも興味が湧いてしまうのも、こういった老舗店ならではです。
仕事のない土曜日や午後に大きな予定のない際に、(アルコールの強い人は)ちょっと一杯やる贅沢ランチもまた一興でしょうか。
また、同店は「通し営業」なので、混雑する12時台を外してランチができるのも嬉しいところです。
名物「コロッケそば」は温・冷どちらでも
名物「コロッケそば」
名物は、創業時からあるという「コロッケそば」(1000円)です。
同店のコロッケは現在広く認知されているコロッケではなく、卵と山芋をつなぎにした鶏のミンチを揚げた、鶏つくねのようなもの。温かいそばでも、冷たいせいろでもオーダー可能です。
“よし田のそばは長い”と言われる通り、その長さは特徴の1つ。頭の上まで手繰り寄せる人もいるくらいの長さがあります。また、一般的に蕎麦店での代表メニューの1つ「天せいろ」。同店では、天ぷらは別盛りではなく、日本橋の「室町砂場」同様に温かいつけ汁に入るタイプですね。
土曜日などは蕎麦前で一献も
栄枯盛衰を如実に表すブランドビルやテナントの数々……。時のラグジュアリーが凝縮された銀座の街の中で、変わらない老舗感をふんだんに保持する同店。かの銀座でこの渋さ。堪らないコントラストを描き出す“知っているとカッコイイ(かも知れない)”、そんな一店。
伊藤博文が初代内閣総理大臣になった年に創業した店で、ランチはいかがでしょう?
■そば所よし田(そばどころよしだ)
※2016年2月移転後の情報
住所:東京都中央区銀座6-4-12 KNビル 2F
TEL:03-6264-5215
営業時間:11:30~22:00(土曜日は21:00まで)
定休日:日曜・祝日
地図:Yahoo! 地図情報