防犯対策がわかる
最後の項目は「防犯性」です。10.「防犯に対すること」は、2006年4月1日に新たに加わった項目で、玄関やバルコニー、手が届く範囲の窓などに、防犯性の高いCP製品を使用しているかどうかを明示しています(【図7】)。このモデルでは、玄関、窓のいずれにも「CP製品の使用はない」となっています。
最近では泥棒に狙われやすい1階部分のバルコニーや妻面の窓にCP製品を取り入れている物件も出ています。低層階に住むならそのような防犯部品を使っている方が安心だと思います。また、玄関ドアに関しては、階数に関係なく全住戸の玄関ドアにCP製品を使用する例が増えています。このように、住戸毎に条件が異なりますので確認が必要です。
以上、財団法人ベターリビングからお借りした「設計性能評価書」をモデルとして、各項目の確認方法をざっと解説してきました。今回ご紹介した評価書の書式は、等級が明示されている横にその等級の内容が説明してあり、とても分かりやすいと思います。
なお、「8.音環境」に関しては、公平な評価が難しいため非選択としている物件がほとんどです。今回も掲載しておりません。
未曾有の災害であった東日本大震災を経て、マンション選定のポイントが「耐震性」「安全性」にシフトしてきています。それらを自分で確認したいと思っている購入者の方はこれから確実に増えると思います。
住宅性能表示制度を利用しているマンションであれば、評価書を読み解くことで、そのマンションの性能が分かります。今回の解説を参考にして、ぜひご自身の目でマンションの性能を確認してください。
【関連サイト】
財団法人ベターリビング
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