「標準装備」に注目
街中や首都高速を走っていても不満無し。「このくらいの仕上がりなら何ら文句ありませんね!」というレベルに届いている。同じ時期にデビューしたプリウスαと比べる人も多いようだけれど、実用性や使い勝手、乗り心地の質感についちゃ極端な差は無いと考えます。実質的に40万円安い価格を考えると、むしろ積極的にフィットシャトルを推す。ちなみに189万円のインサイトは貧しい装備内容だったものの、185万円のフィットシャトルハイブリッドを見ると横滑り防止装置VSAの他、クルーズコントロールまで標準装備されている。235万円のプリウスαと比べればサイドエアバッグとアルミホイールが付いていないくらい(逆にプリウスαだとクルーズコントロールが付かない)。トヨタの競合車に対する価格的優位性を持ったホンダのハイブリッドは初めてだ。
燃費はプリウスαに劣るものの……
気になる燃費はいかに? 東京都内の平均的な交通の流れである20km/hなら(1時間で20km移動できる、という意味)、14km/L前後。平均30km/hの郊外路だと17km/Lというイメージ。同じ道路状況で、プリウスαを走らせるとそれぞれ18km/L、22km/L程度。残念ながらプリウスαの燃費には届いておらず。ただ前述の通り車両価格差が40万円以上ある。燃料コストはこの差を埋め合わせるほどではない。むしろ185万円で2リッター級の室内スペースを持つハイブリッド車が買えることを考えたら魅力的だと思う。そうそう。20万円安い1.5リッターの普通エンジン車にも試乗してみた。動力性能はハイブリッド車と“ほぼ”イーブン。ただし走行4万km以上になるとハイブリッドのが燃費良いので総合的に評価すると損になります。