中古車/おすすめの中古車

ホンダのこだわり満載のインスパイアが100万円台

高級セダンほど、中古車になると、その装備からしておいしく感じられるのですが、インスパイアはさらにホンダという会社らしいこだわりがギュッとつまっています。いよいよ100万円台から見つけられるようになった今がおいしい時期です。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

3.5Lだけどレギュラー仕様、しかも休止する!?

ホンダインスパイア フロント

一時はホンダ一大きなセダンだったインスパイア。レジェンドの室内長2025mm×室内幅1515mm×室内高1185mmに対し、インスパイアは1920×1525×1220。室内幅と室内長はインスパイアのほうが広いんです

気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はホンダインスパイア(現行)を取り上げたいと思います。1989年に初代が登場した時は、アコード・インスパイアという名前の通り「アコード以上レジェンド以下」というポジショニングでしたが、その後時代は移ろいゆき、いろいろな思惑が交錯し、結果この5代目はレジェンドよりも長い全長4940mm(その後レジェンドは2008年9月のマイナーチェンジで、どうにかインスパイアを上回りましたが)のビックサイズにまで成長。さらに現行アコードをアキュラブランドに移行するから、インスパイアはアコードに改名しよう(北米では既にアコードと呼ばれています)という動きまでありました。

結局市況の悪化などにより、その案は見送られましたが、つまりアコードでもありインスパイアでもありレジェンドとほとんど同じ大きさで……と、ちょっと複雑な家庭事情ならぬ社内事情を抱えたインスパイア。そのデビューは2007年12月でした。V6の3.5Lを搭載し、先に述べたように堂々たるボディをもち、しかも最新技術が満載という中身ながらも新車時価格は330万円(35TL)と390万円(35iL)。価格だけは「アコード以上レジェンド以下」で、かなりお買い得感がありましたでした。それが原稿執筆時点で見ると中古車が162万円(2008年式/7.3万km/修復歴なし)から狙えるのですから、さらに魅力度が増しています。

ホンダインスパイア  リア

横滑り防止のVSAは全車に標準。クルーズコントロールで走行している際、前車が自車の設定速度より遅かった場合、自動的に減速して前車に追従していくアダプティブ・クルーズ・コントロール(35iLに標準装備)も備えています

サイズや排気量で考えればトヨタクラウン並みなんですが、インスパイアの3ヵ月後となる2008年2月に登場した現行クラウンは、新車時価格も上ということもあって、中古車はまだ200万円以上します。そんな風に書くと、家庭事情が複雑で安いし、なんだか大した車に思えない、なんていう人がいるかもしれません。しかし色眼鏡で世の中を見るとロクなことはありませんよ。ま、そういう人がいればいるほど、中古車価格が安くなったりするから私としては複雑ですが、しかしよく出来た子です、このインスパイア。

まず大きな特徴が、3.5Lという大排気量ながら、レギュラー仕様だということ。加えて、燃費向上のために先代譲りのシリンダー休止システムを採用。これは先代に搭載された3LのV6にも搭載されていたシステムで、高速走行時などで片バンク、つまり3気筒を休ませるというもの。それをこの5代目ではさらに進化させ、状況に応じて6気筒/4気筒/3気筒が働くというシステムに進化させました。これによって、さらにスムーズに加速し、効率よく休止して燃費を稼げるようになっています。この技術、アコードやレジェンドにはありません。ちなみに10・15モード燃費は9.8km/L。

もちろんエンジンだけがインスパイアの魅力ではありません。次ページでその魅力をさらに見ていきましょう。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます