大壁が仕切るLDK
ここで最も広いLDKは約16畳もあります。南側の既存の窓を残し、西側の壁一杯にキッチンカウンターが伸びています。改装前は隣の部屋がダイニング・キッチンでしたが、思い切ってこの位置に移しています。壁で仕切られ暗かったキッチンが、明るく機能的なオープンキッチンに生まれ変わりました。躯体になっていて撤去できなかった隣室を仕切る大壁は、まるで抽象絵画のようなパテしごき仕上げによって、コンクリートの空間を柔らかくする効果を生んでいます。
◆建築データと建築家プロフィール
70年代生まれの若手建築家夫婦が住む、築25年のマンションのリノベーションです。29坪の広めの間取り、3階建てマンションの3階、広いテラスが2つもあるという恵まれた条件でしたが、壁をほとんど変更出来ないというハンデがありました。さて彼らは、どのような発想で自分達の住まいを造りあげたのでしょうか。