カフェ/池袋・駒込・上野・浅草のカフェ

PORTMANS CAFE(ポートマンズカフェ)…清澄白河

現代美術の名ギャラリーが集まる「丸八倉庫ビル」の近くに、大人の男性のための素晴らしい“倉庫”カフェが誕生しました。イギリスのアンティークや古着をディスプレイした空間は、デザイナーであるオーナーのセンスをそのまま反映したもの。奥さまが焼く全粒粉と国産小麦粉のスコーンもおすすめです。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド

下町に大人の男性のための素晴らしい“倉庫” 

2011年4月8日オープン、男性的なヨーロッパ・アンティークの宇宙。

2011年4月8日オープン、男性的なヨーロッパ・アンティークの宇宙。

建設が進む東京スカイツリーへの注目も相まって、期待の高まる東京イースト・エリア。めまぐるしく新旧交代する流行の表面とは無関係に存在してきたらしい殺風景な倉庫街や、昭和の名残りが漂う問屋街を散歩していると、幾重にも流行を重ねて飽和状態になった山の手エリアの繁華街にはない、なにかしら新鮮な胎動が芽吹いているように感じられます。

店内に入ってすぐに目を奪われた巨大ソファ。左手には明るいテラス席が設けられて。

店内に入ってすぐに目を奪われた巨大ソファ。左手には明るいテラス席が設けられて。

そんな東京イーストの一角、清澄白河の隅田川近くに2011年4月に誕生したのがPORTMANS CAFE。「ポート」が意味するのは世界中から人やモノが集まっては出帆する「港」であり、またコンピュータと周辺装置を接続するインターフェースでもあります。

店名に「人やモノをつなぎ、交流が生まれる場所に」という願いを託したオーナーは、グラフィックデザイナー/アートディレクターの水上義近さん。築30年になるビルの一階を、奥さまの芦田幸代さんをはじめとするスタッフの協力を得て、ほぼセルフ・リノベーションで仕上げました。タイル貼り、壁塗りも自分たちの手で。
左:小さな半個室空間に置かれていた椅子。革にびっしりと鋲が並んで。

左:小さな半個室空間に置かれていた椅子。革にびっしりと鋲が並んで。右:贅沢な「通路」の奥にPORTMANS CAFEの真骨頂的スペース。

今年はじめて真夏のような太陽が照りつけた夏至の午後にPORTMANS CAFEの扉を開けると、外観からは想像のつかない豊かな別世界がひろがっていました。

カフェは奥行きのある造り。ずっしりと量感のあるソファが向かいあう一角に目を奪われたり、個室空間をのぞいたりしながら通路を進むにつれ、空気の密度が濃くなっていくように感じられます。

そして最奥の部屋には、水上義近さんが幼い頃から慣れ親しんだアンティークの世界が、たしかなセンスと完成度をもって構築されていました。水上さんの感覚に影響を与えたものはなんでしょうか?

▼両親は小樽で予約制のギャラリーカフェを経営
飴色になった古い旅行鞄は、いつも物語の気配を漂わせていますね。

飴色になった古い旅行鞄は、いつも物語の気配を漂わせていますね。


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