新規住宅供給は駅から徒歩10分以遠が中心、
中古マンションはコンパクトなタイプが目につく
ときわ台は各駅停車のみの停車駅。池袋までの所要時間は短いが、時間帯によっては急行待ちも
具体的な供給状況の前に、ひとつ、注意しておきたい点があります。東武東上線沿線でも中板橋~ときわ台~上板橋間は駅間が短く、700m、1.3kmしか離れておらず、かつときわ台(地名では常盤台)の名称にブランド力があるため、最寄駅、町名がときわ台、常盤台ではないにも関わらず、ときわ台、常盤台を冠した物件が少なくありません。歴史ある住宅街がこの街にあることは事実ですが、そのエリアは街の一部。実際の物件選びでは街全体をよく見て選んでいたただきいと思います。
工場に混じって規模の大きめのマンションが点在するエリアも
続いては供給状況ですが、古くから開発されてきただけに、駅周辺は商業施設、住宅が建ち並び、今後、まとまった土地の供給は期待薄。そのため、新築マンションの供給は北口側、駅から10分前後離れた前野町や南口側、川越街道周辺エリアなどが中心になっており、このエリアであれば、今後も供給はありそう。特に前野町エリアは準工業地帯で、工場跡地が規模の大きなマンションになるケースがあり得ます。価格は距離、規模、デベロッパーによって異なり、70平米のファミリータイプでも3500万円~4500万円と幅があります。
川越街道周辺から駅を見たところ。通り沿いには新しい単身者向きマンションなども建てられている
中古マンションは60平米以下のコンパクトな物件の供給が目に付きます。価格は徒歩10分内外で2000~2500万円といったところ。70平米、80平米と広い物件になると3000万円が目安になってきます。
常盤台3丁目周辺でみかけた建売住宅の広告。土地に面積により2階建てあるいは3階建てに
新築一戸建ては手の出しやすい3500万円~の土地面積50平米、建物面積80平米ほどの小規模な3階建て、もう少し広めの2階建て、4LDK4000万円台が中心ですが、ブランドエリア内には、1億円オーバーのゆったりとした住まいも。並木道に面した住宅街内にはいくつか空き地もありましたから、今後、世代交代に伴って、少しずつ供給も出てくるのではないでしょうか。
北口側ではお屋敷街の周辺、南口側では駅から川越街道あたりまでの間にアパートを多く見かけた
賃貸は単身向き、カップル向きの物件が中心でマンションならワンルームで6万円~、2DKで10万円前後といったところ。古いアパートも残っており、単身者なら5万円前後でも探すことができます。ただ、南口の一部を除けば、飲食店や夜間遅くまで営業している店も少ないことから、夜間遅くなる人や外食派には、いささかツラい面もあるかもしれません。
都心に近いけれど、ざわざわした感じのない住宅街が広がるときわ台
池袋駅から約10分と近いにも関わらず、郊外の住宅地のようなおっとりした雰囲気も残るときわ台。家族と暮らす時間を大事にしたい人にはお勧めだろうと思います。