土地購入/土地探しのポイント

家づくりはじめの一歩-敷地の地盤調査(2ページ目)

建物の耐震性能は十分であっても地盤が軟弱で建物が傾いてしまっては何もなりません。土地を購入した際・建て替える際には必ず地盤調査をしましょう。今回の大震災でも被害が大きくあった不同沈下、液状化現象、盛り土の問題も考えていきましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

不同沈下、液状化、盛り土を防ぐには 

何といっても地盤調査をすることです。地盤調査は一般住宅くらいの規模であれば、スウェーデン式サウンディング方式(SS試験)で5万円前後です。仮に調査の結果が軟弱地盤となれば地盤改良工事が必要となります。代表的な工法としては、表層改良工法・柱状改良工法・鋼管杭工法の3つがあります。これらの工法のどれになるかは地盤の状態と建物の重さによって変わってきます。費用は50万円~100万円が目安です。

ちなみに軟弱地盤は低地に多く、かつて谷や沼、川、海だったところに多くあります。また水に関係するような地名がついているところも要注意です。例えば東京都の四谷などはかつて四つの谷があったところなので注意が必要です。地盤調査は現在法律で義務づけられてはいません。一般的にはほとんど地盤調査はしますが、形式的にならないように十分に注意を払ってデータ等を読んでもらい説明を受けることです。そうすることで何かあった場合の心構えもできます。


ガイド佐川のワンポイントアドバイス 

東日本大震災では津波によって多くの家が流されてしまいました。一方仙台市(宮城県)や浦安市(千葉県)では地滑りや地盤沈下、そして液状化の被害が大きくでました。国も宅地の耐震化ということで2006年に宅地造成法を改正したり、各自治体では危険度を示すハザードマップなども作成しています。しかしながらまだまだそれでも不十分です。やはり自己責任においてしっかりと確認しておくことが大切です。仮に費用が思いのほかかかったとしても、地盤は設備や内装のように取りかえることはできない1番大切な部分です。

安全安心の家づくりはなんといっても地盤の強度なのです。

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