まずは所得税、それでも控除しきれない場合に住民税からも減額される

ここではモデルケースをもとに、まずは「住宅ローン減税」制度によって住民税が軽減される仕組みを確認することにしましょう。

 <「住民税」軽減のモデルケース>

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2009年度の税制改正により、住民税からも控除されるようになった。

分譲価格4000万円の新築マンションを、頭金500万円、住宅ローン3500万円を組んで購入し、2010年3月末に入居した。2010年12月末時点のローン残高は3400万円とする。

この場合、ローン名義人の2010年の年収が700万円、その年収から各種控除や社会保険料を差し引いた課税総所得金額が300万円(徴収された所得税額は20万円)、翌2011年分の住民税が30万円とすると、住宅ローン減税額はいくらになるか?

 <具体的な計算方法>

各人が実際に受けられる控除額は、下記(1)または(2)のどちらか少ない額となります。

 (1)住宅ローンの年末残高に、控除率1.0%をかけた金額(一般住宅の場合)
 (2)住宅ローンの名義人が当該年1年間(1月~12月)に実際に徴収された所得税額と、翌年の個人住民税額の合計額

なお、個人住民税の控除額は「当該年分の所得税の課税総所得金額×5%」相当額(最高9万7500円)を上限とし、所得税から控除しきれない場合にのみ住民税からも控除されます。

 <実際に控除される金額>

 (1)34万円(年末残高3400万円×控除率1.0%)
 (2)29万7500円(所得税20万円+住民税の上限額9万7500円)

となり、少ない方の29万7500円が初年分の住宅ローン減税の対象金額となります。その内訳として、「所得税」20万円分は給与口座に振り込まれ、「住民税」の9万7500円分は該当年分(2011年度)の住民税額がその分、軽減されて本人に請求されます。住民税が9万7500円安くなるという意味です。


住民税決定通知書にある「税額控除」欄で控除された金額が確認可能 

ここで、改めて控除の仕組みを確認しておくと、住宅ローン減税の対象金額のうち「所得税」分は給与口座に直接入金されるので、記帳をすればすぐに確認できます。また、該当月の給与明細書からも分かります。他方、「個人住民税」分については所得税から引ききれなかった場合に限り、マイホームに入居した年の翌年以降の住民税から減額されます。そのため、住民税の決定通知書「税額控除」欄を見ないと正確な軽減額は分かりません。

住民税決定通知書は、サラリーマンの人であれば会社から渡されます。また、個人事業主の方であれば送付されてきた住民税の納税通知書に同封されています。そして、その中の「税額控除」に関する欄を見ると、実際の控除額が分かります。お心当たりの人は、さっそく確認してみるといいでしょう。

住民税の支払い開始時期のイメージ図