花嫁の定番中の定番・ティアラですが、格式でいうと実はクラウンに次いで2番手。ただヨーロッパの王室や、日本の皇室のウェディングで使われることから、現在ではクラウンと同格に扱われています。ロイヤルウェディングから、私たち一般の花嫁にまで人気のティアラ。そんなティアラにまつわるストーリーや選び方など、花嫁のマストアイテム、ティアラを徹底解剖していきましょう!
英国王室とティアラ
先のウィリアム王子&キャサリン妃のウェディングでもみられたように、英国王室は世界で最も注目されているロイヤル・ファミリー。それはウェディングのティアラしかり。今回の主役、キャサリン妃はエリザベス女王から借りたカルティエのティアラを着用していました。これはエリザベス女王の父ジョージ6世が妻、つまエリザベス女王の母に贈ったもの。エリザベス女王は18歳の誕生日にこのティアラを譲り受けています。つまりエリザベス女王にとっても思いで深いティアラを、孫であるウィリアム王子の妃に貸し出していたということです。
一方、エリザベス女王が“嫁”であるダイアナ元妃へ贈ったティアラ「ボウノットティアラ」も、王室ゆかりの豪華な品でした。涙形のパールにダイアモンドがふんだんにあしらわれたエレガントで美しいティアラ。実はこのティアラ元々、二段重ねだったそう。20世紀初頭に2つに分けられ、1つは白いウェディングドレスを広めたヴィクトリア女王の孫でもある、ロシア皇帝のニコライ2世皇后(アレクサンドラ・フョードロヴナ)のもの。ニコライ2世皇后はロシア革命により非業の死を遂げ、もう一方のティアラを譲り受けたダイアナ元妃も突然の事故で亡くなったため、“ティアラの呪い”などと噂されているのだとか。そんなストーリーも生まれるのも、ティアラがいつの時代も人々を惹きつける装飾品たる所以かもしれません。