気持ちは若くても年齢を感じ始める40代
家庭では一家の大黒柱、職場では働き盛りの40代。まだまだ元気な年代ですが、若い頃のようにはいかないことも、ちらほら……?
仕事の面では若手を過ぎて中堅どころに。場合によっては、リーダーとしての役割も求められる年代です。
家庭でも、大黒柱としての働きを求められる時期なので、健康第一で乗りきりたいもの。40代が押さえておくべき健康診断のポイントを解説します。
40代が健康診断で確認すべきポイント
まずは、生活習慣のひずみが実際の血液検査の数値異常として上がってきていないかどうかをチェックしましょう。代表的なパターンをいくつか挙げます。
■禁煙できていないなら、血液の状態をチェック
タバコが止められない。健康に良くないとはわかっているけれども、どうしても手が出てしまうという方も多いのでは。血液検査にその影響が見られることもあります。
■飲酒習慣があるなら、肝臓の健康をチェック
お酒は肝臓の負担をかけることは良く知られています。肝臓への負担は肝臓の細胞の中にある酵素が血液中に漏れ出てくることでチェックすることができます。AST(GOT)、ALT(GPT)、γ− GTPなどが正常値より高い時には、体調は何でもなくても、肝臓は密かに悲鳴をあげているということです。また、尿酸が高くなっていないかもチェックしましょう。お酒は控えめに。休肝日は、週に1~2日は作るようにしましょう。飲酒が招く病気は少なくありません。
■食生活が不規則なら、肥満の関連項目をチェック
不規則な食生活は、肥満を招きます。10年ほど前から、内臓脂肪の蓄積が、血糖のコントロールや血圧にも悪影響を及ぼすことがわかってきました(いわゆるメタボリックシンドロームの概念)。肥満傾向を指摘されている方は、血糖値やコレステロール、中性脂肪などが高めになっていないかどうか要注意です。
あと、消化器系のがんについても注意が必要な時期に入ってきます。まずは、便潜血(いわゆる検便)の検査を受けましょう。大腸がんの早期発見に極めて有用な検査です。採集は説明書にある方法をよく読んで行うようになさって下さい。
胃の調子が今ひとつだけれど、何とか毎日生活はできている……。そんな方も、健康診断の際には是非、一度は胃カメラを受けられることをおすすめします。
最近は、ピロリ菌と胃がんとの関連も明らかになってきました。除菌法は確立されているので、検査結果が陽性だった場合には、治療を受けられることをおすすめします。
40代女性ならではの健康診断のツボ
まだまだ若々しく、元気いっぱいの年代ですが、ふとしたときに年齢を感じることもあるのではないでしょうか。
また、更年期障害や甲状腺疾患など、この年代の女性に多い疾患についても初期症状のチェックが望ましいです。一般的な血液検査ではわかりづらいですが、疲れやすい、元気がでないといった症状に加え、体重の変動(減少が多い)がある場合には、改めて、医師の診察を受けるようにしましょう。
色々あるけど、がんばっていこう!という40代。まずは、体の健康チェックが基本ですね。
■ 40代の健康診断メニュー例
胸部レントゲン・採血・心電図・上部消化管造影・便潜血検査
(女性は上記に加えて、乳がん・子宮がん検診)