自動車保険/自動車保険関連情報

自動車保険、保険金の請求時は搭乗者傷害保険に注意

2010年5月、損保ジャパンの内部調査により、「搭乗者傷害特約」に未払いがあることが判明。同社は2011年5月に調査を終え、未払いの総額が約8億6千万円に上る見込みであることを発表しました。他人ごとではないこの話、契約者は気をつける必要がありそうです。

西村 有樹

執筆者:西村 有樹

自動車・バイク保険ガイド

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搭乗者傷害保険、または搭乗者傷害特約とは、契約車両に乗車中にケガや死亡した人のための保険です。治療中でも保険金を受け取れる心強い保険ですが、保険会社も契約者も気づかない、思わぬ落とし穴があるようです。

他人ごとではない保険金が未払いになるケース!

過去にすでに保険金を受け取っていても、ケガの経過次第ではさらに保険金を受け取れる可能性があるんです

過去にすでに保険金を受け取っていても、ケガの経過次第ではさらに保険金を受け取れる可能性があるんです

損保ジャパンでは自社で調査した結果、保険金未払いの件数が全体で約3200件、未払い保険金は約8億6000万円になったとのことです。同社ではすでに3100件(8億3000万円)の保険金を払い終えています。
この結果を見ると、金額よりも件数の多さが目につきます。その理由は、支払いが漏れていたのが「搭乗者傷害特約」であったため。この搭乗者傷害特約(保険)は部位・症例別のケガをサポートしてくれる保険です(死亡時の保険金もあり)。ケガの箇所と症状次第で保険金が決まってくるので、すぐに支払いを受けられるのが特徴ですが、なぜ未払い金が発生したのでしょうか。

治療中でも保険金を受け取れる搭乗者傷害に落とし穴が!

搭乗者傷害特約(保険)は、治療を開始してすぐに保険金が受け取れるのが最大のメリットといえます。保険会社としては「早く保険金を出して治療に役立てて欲しい」、契約者としては「治療費をサポートしてほしい」という双方の思いもあり、ケガの場所、症状が判明したらすぐに保険金が支払われます。ケガをした人にとって、まずは当面の治療費に充当できる保険金が支払われるのは一安心といったところです。しかし経過を見るうち、症状が変化したり、ケガした所が他にもあったりするケースもあります。それが今回のような未払いにつながったようです。

次ページで具体的な症例の変化を確認しましょう。

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