輸入車/注目の輸入車試乗レポート

500ps超モンスターSUVの世界と魅力(2ページ目)

新しいカイエンで注目されるのがカイエンSハイブリッドだろうが、やはりカイエンターボの存在も気になる人は多いだろう。500psを超えるモンスターSUVのライバルと比較することでその魅力を考えてみたい。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

レンジらしさは健在

レンジローバースポーツ

5.0LのNAと5.0Lのスーパーチャージャーを用意。価格は754万~1154万円。V8 NAモデルには黒と白のボディカラー、内装色をコーディネイトした特別仕様車も設定する


最上級のヴォーグにも同じスーパーチャージャーを積んだモデルを用意するが、ランドローバーのオンロードスポーツ担当?といえばレンジローバースポーツだろう。カイエンなどの成功に刺激を受けて登場した感のあるレンジローバースポーツだが、レンジらしくボディ四隅が把握しやすく、ナチュラルな運動特性を基本に5.0Lの大排気量と低速からスーパーチャージャーが加速を後押しする。スーパーチャージャーならではの過給音が独得で、伝統の高級感とスポーティな雰囲気が絶妙にマッチする。もちろん速いし、足まわりも硬めではあるが、ヴォーグとは違った魅力を備えていて、もし個人的に手に入るならヴォーグかスポーツのどちらがいいかなんて夢想してしまう。もちろん車高の低いスポーツの方がフットワークは俊敏だから走り重視という人にはスポーツがオススメだ。車高が抑えられている分、乗降性もいいというおまけも付く。

ほかにもML63AMGという強烈な超級SUVが存在するが、こちらはド迫力フェイスとハイパワーを活かして高速道路を滑走するのが向いている。高速もワインディングも難なくこなすカイエンターボやレンジローバースポーツとは趣向が違う。

ハイパワーだけではない個性

Mクラス

エコ性能のアピールを強めるMクラスにあって、ML63AMGの存在感は際立っている。価格は1490万円。写真はML350で価格は798万~814万円

カイエンターボとレンジローバースポーツ、ML63AMGの魅力を駆け足で触れてきたが、500ps超という共通点以外、じつは違いはかなり大きい。カイエンターボにはアイドリングストップを用意し、最新モデルらしく燃費への配慮も見せる。レンジローバースポーツは、テレインレスポンスというお家芸の4WD走行モードを用意するなど、ブランドアイデンティティにブレはない。ML63AMGはAMGらしくクロームを内外に散りばめ、迫力のフェイスと分かりやすいスポーティさゴージャスさを漂わせている。もはやこのクラスになるとお好みでという無責任な結論になってしまうのだが、予算に上限がなければ最新かつ最も「スポーツカー」らしいハンドリングを楽しめるカイエンターボかなと夢想してしまう。
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