消費税がからんだ過去2回の金ブーム

金価格はどうなった?

そのとき、金価格は……

1989年にはじめて消費税が導入された時、そして1997年に3%から5%に引き上げられた時、やはり地金商で金の駆け込み需要の行列ができて「空前の金ブーム」と話題になりました。

消費税が上がればお得といえる金。駆け込みによる需要増で金価格が上昇すればさらにお得といえます。でも、反対に金価格が値下がりすれば税アップのメリットが相殺されてマイナスになってしまう可能性もあります。では、実際の過去のケースはどうだったのでしょうか?

金の駆け込み需要が盛り上がった消費税導入時の平成元年(1989年)4月前後と、5%への引き上げ時の平成9年(1997年)4月前後の税抜きでの国内金価格(グラムあたり)の推移をざっくりとみてみましょう。

【国内金価格(税抜)の推移】
■1989年4月の消費税導入前後
1月末1,633円 → 4月末 1,631円 → 7月末1,658円
■1997年4月の消費税引き上げ前後
1月末1,359 円 → 4月末 1,395円 → 7月末 1,242円


消費税導入時・引き上げ時にかけてあまり価格は動いていないけれど堅調ではあった、という感じですね。でもこの間、国際金価格は長期の下げ基調のまっただ中でした。国内金価格が下がっていなかったのは、当時の為替相場が大きく円安にうごいて国際金価格の下げを吸収したためです。

確かに消費税が導入orアップされる前に金を購入して売却した人の中には得をした人もいるでしょう。でも、消費税にからんだ日本人の金需要増大は、国際価格を押しあげるほどの要因にはなりません。今回2014年の動きも1月末4,100円台→4月末4,200円となりましたが、実際には3月中旬の4,500円台から4月頭にかけては300円程度大きく値下がりしています。

消費税アップによるメリットはあくまでプラスα

金相場を予測するのは難しいもの。長期で保有して値上がりを待つといっても、金価格はその時々の需給で決まるため、長期保有すれば値上がりが期待できるというものではありません。「ならば、金の値動きに影響を受けないよう導入直前に買って直後に売ればいい」という人もいますが、そのような金現物の超短期売買はあまり現実的ではないでしょう。

"金市場が堅調なうえで消費税が上がればおまけがつく"と消費税のことはあくまでプラスαのメリットとしてとらえるべき。「できるだけ高値づかみを避けながら将来的な消費税のメリットも享受したい」という人には、毎月コツコツ買って金を貯めていく純金積立をおすすめします。

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