定年後の定期支出は大きな負担に
将来のために、今できること、今すべきことは?
総務省の家計調査を見ていると、単身世帯は夫婦世帯よりも持ち家率が低く、大変気がかりです。取り崩せる資産を将来のために準備しておかねばなりません。ですが、家賃に15万円も払っていては、資産形成もままなりません。
マンション購入は選択肢のひとつ
資産形成のための積立額を捻出するには、生活費を減らす、光熱費等を減らす、遊興費を減らす、と同時に住居費を減らすことを考えねばなりません。将来、家賃を支払うために現在の家賃等を減額して資産形成するか。あるいは、マンション等を購入して、住宅ローンを支払い、将来の家賃負担をなくすか。マンション購入も選択肢の一つです。住宅ローンは30年、35年など当初に返済期間を設定します。30歳のA子さんが30年返済で住宅ローンを利用すれば、完済時は60歳。定年退職までに返済を完了することも可能です。住宅ローン終了後は、固定資産税や管理費等ランニングコストの支払いが続きます。
買うか借り続けるかは、一長一短。どちらにもメリットとデメリットがあります。また、購入時の年齢や借入額、住宅ローンの金利などによっても、選択のポイントが異なるため、より自分に適しているものを検討し、見極める必要があります。
A子さんは、将来の必要費を知って愕然。まずは、毎月の収入と何にいくら使っているかを洗い出し、1万円でも2万円でも意識して貯蓄したい、とのこと。「残ったら貯金をしよう」ではなく、毎月3万円を貯蓄すると決め、給与振込と同時に3万円を別口座へ入金することをお勧めしました。
「すぐにマンション購入とはいかないけれど、家賃がもったいないという感覚はあります。そういえば、通勤途中のお気に入りの駅にモデルルームができたと友達が言っていたので、一度一緒に見に行ってみます」とAさん。将来の自分のお金を意識できれば、暮らし方、働き方にも変化が出てきます。人生は長いです。「今、幸せ」も大切ですが、「ずっと幸せ」を目指して、ライフスタイルと家計と向き合ってください。