住宅工法/耐震住宅・住宅工法

安全な家づくり(2ページ目)

東日本大震災により、住まい大切さを改めて実感させられました。さらにこれからより安全な家づくりを求められることは確かです。では安全な家づくりをするにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか?

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

安全な家をつくるには信頼できるパートナーを味方にする 

家をつくるということは生涯の中で一番の大きな買い物です。大きな買い物をする時、ただ単に展示場をまわってパンフレットを比較したり、ネットで調べただけで本当によいのでしょうか?やはり信頼できる住宅のプロを味方につけることが重要だと考えられます。それはハウスメーカーでも工務店でも建築士でも結構です。中立的な立場に立ってさまざまな視点で物事を判断できる人だとさらに良いでしょう。

住宅のプロを味方につけることで自分自身がどんな家をつくりたいかという哲学をもつこともできます。どんな家づくりをしたいという哲学がないと、どうしてもコストの比較のみで優劣を決めてしまうのです。もちろん初めから家づくりの哲学を持っている人はいません。人のアドバイスやセミナーを聞いていくうちに徐々に哲学を持ち始めるのです。


重ね着のできる家づくり 

安全な空間を手に入れたら、次に必要なのは本当に必要なものを考えるということです。現代の日本の家づくりは竣工時に100点満点でそれ以降は年ごとに徐々に0に近づいていく家づくりです。

本当は逆の発想が必要です。竣工時に70点~80点の家づくりをして、あとの20~30点は住まい手が育てていくのです。具体的には経年美が出る材料を選択したり、後でライフサイクルの変化に応じて壁を取り外すことができる、暖炉をつけることができる、造り付けの家具を増やすことができるそんな家づくりです。

つまり衣類で言うと、重ね着ができる家づくりといえるでしょう。今の日本の家づくりは始めから重ね着をしてしまっているのです。


ガイド佐川のコメント 

震災をきっかけに生き方やモノに対する価値観など、さまざまなことを考えさせられたではないでしょうか?日常生活に鳴りひびく電子音、そしてさまざまな自動コントロールシステム、生活はいつの間にか養殖人間になっていたのかもしれません。家づくりを通して何が本当に必要なのか、生き方を含めて考えていきたいものです。
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