リフォーム費用/リフォーム見積りの読み方・諸費用

私が高いリフォーム見積りに決めた理由(3ページ目)

リフォームでは相見積りで金額比較をすることが多いと思いますが、必ずしも見積り金額が一番安い業者が良いとは限りません。今回は実際に見積り金額の高い業者で決定した施主に取材させていただき、お話をお聞きしましたので、ご紹介いたします。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド


見積書も無い、契約書も無い、リフォーム希望も通らない!?

頑固わがまま職人

腕は確かなのでしょうが、聞く耳を持たない職人は、いつの時代にもいるようです。

Fさんは築40年超の戸建て住宅にお住まいです。両親(すでに他界)から受け継いだ住まいも気が付けばかなり傷んでいる様子です。実はFさんの叔父さん(母親の弟)が大工さんで、たまに会うと「お前の家もそろそろ直す時期だぞ。困ったことがあったら俺に相談しろよ」と言われていました。そこで早速叔父さんに相談してみることにしました。

叔父さんは翌日やってきました。Fさんがリフォームのことを話そうとするよりも先に、叔父さんは直す必要のあるところを次々と教えてくれます。家のことを理解してくれているのはありがたいのですが、Fさんのリフォーム要望についてあまり話を聞いてくれません。やっとFさんが導入したいシステムキッチンや外壁仕上げについて話をすると、叔父さんは「そのメーカーはやめた方がいい」と一言。詳しく事情を聞こうとしても「アフターフォローが悪い」とか「値段が高い」などと言い、取り合ってくれません。

やがて工事費用の話になると叔父さんは「姉さんの家だから特別に安くしてあげて500万円」と言いました。でも気がかりなのは、見積り書を書面にしてくれないこと、契約書なんかいらないと言われたこと、さらにFさんの希望するメーカーの設備ではないものでリフォームされてしまうということでした。設備品のカタログを持ってきてくれたけれども、ある特定のメーカーのものだけ。その他のメーカーの設備について話を聞いても、適当にはぐらかされて詳しい話を教えてくれません。

困ったFさんは「まだいろいろ考えているから、返事はもう少し待ってください」と伝え、その日は叔父さんに帰ってもらいましたが、リフォームに携わる人はこんな態度なのかなと、半ばあきらめに近いものを感じていました。

親戚という立場上、なかなか意見をしづらいということに頭を悩ませたFさんは、ある行動に出ます。次のページでご紹介します。
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