テクノポップ/アーティストインタヴュー

中野テルヲさん、活動再開!(3ページ目)

P-MODEL、LONG VACATIONなどで活動してきた中野テルヲさんが、アルバム『Signal / Noise』にて本格活動再開! スカイセンサー、超音波センサーなどを操る中野さんにインタヴューいたしました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

AJAさん
 

ガイド:
90年代、他のアーティスト作品への参加もされていますね。僕も所有していますが、AJAさんや梶谷美由紀さんとか。AJAさんのアルバム『クスコー氏の宇宙船』はお気に入りです。

中野:
90年代中~後半は作曲や編曲でいろいろなアーティストの方とご一緒しました。AJAさんのアルバムは強く印象に残っています。かなり好き勝手にやらせてもらい実験的なアレンジになりましたが喜んでいただけたようで。

活動再開!

ガイド:
signalnoise

Signal / Noise

では、本題となる4月27日に発表される『Signal / Noise』についてお聞かせください。90年代のLONG VACATION以降、ゼロ年代において中野さんはしばらく表立った活動はされていませんでしたが、このタイミングで久々のリリースとなった理由は?

中野:
活動再開のきっかけは2009年のイベント「DRIVE TO 2010」、ソロとしては約8年振りのステージでした。自分の活動を長い間待っていてくれた人がいたこと、新たに注目してくれる人がいたことが嬉しかったです。その後のライブ展開やCD-Rタイトルの発表、そして電子音楽部(※1)への参加といった流れで次第に状況も整い、アルバムとして表現したいことも固まってきたというところでの今回のリリースになりました。

(※1)ビートサーファーズのレーベル。所属する5人の電子音楽家による同名のコンピレーションアルバムも発表。

ガイド:
オープンニングの「エクステンデッド湾~リターン小道」のハンマービートを思わせる金属音には中野さんらしいドイツ的テクノの意匠を感じます。重厚で美しい「フレーム・バッファ I」も好きです。でも、どこかふんわりと暖かい。

中野:
ありがとうございます。音の質感や空間の重なり、音響的効果は特に意識したところであります。音の世界からそれぞれに感じ取ったものを、イメージで広げていってもらえたら嬉しいです。
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