販促プロモーション/販促・プロモーションの基礎知識

販促・プロモーション 失敗しない発注方法(2ページ目)

効果的に販売促進やプロモーションを行うためには、どのような点に気をつけて業者に発注すればよいのでしょうか。ここでは、発注前に行っておくべき準備と、発注を行う際の注意点などについてご紹介します。

横井 孝治

執筆者:横井 孝治

介護・販促プロモーションガイド

業者に予算を提示する場合のメリットとデメリット

業者にはなるべく素直に予算を伝えましょう

業者にはなるべく素直に予算を伝えましょう

業者との面談においては、要望や条件をなるべく率直に伝える必要があります。そのためには、いくらぐらいの予算感なのかを伝えることも重要です。「10万円かかるのか、100万円かかるのか見当もつかない」といった場合は別ですが、できるだけ予算を提示するようにしましょう。

予算を提示することによって、次のようなメリットがあります。

  • 予算に合わせた、無理のない提案をしてもらえる
  • クライアント側の希望を全部かなえた場合の費用と、予算の間でどれぐらいの差があるのかわかる

逆に予算を提示することによって、次のようなデメリットもあるので気をつけましょう。

  • 予算の限度額まで受注しようと、必要のないサービスまで提案される危険性がある
  • 複数の業者によるコンペを行う場合、予算に縛られてしまうため提案内容が似てしまうことがある

発注や企画・制作段階でのポイント

発注や企画・制作でのトラブルを避けるためには、いくつかのポイントがあります

発注や企画・制作でのトラブルを避けるためには、いくつかのポイントがあります

実際に発注を行ったり、Webサイトやチラシなどの企画・制作を行う段階で気をつけるべきポイントは次の通りです。

1.どんな情報を載せたいのか、どんな風に載せたいのかを制作会社に丸投げせずに自分なりに考えてみる
業者は販促についてのプロではありますが、この世で販売されているすべての商品やサービスについて熟知しているわけではありません。特に、斬新な商品であればあるほど、商品やサービスについての知識は持っていなくて当たり前です。

商品やサービスを売り出そうとするクライアント自らが、エンドユーザーに対して何を伝え、どのようにコミュニケーションを取りたいのかを考えることは、成果のある販促を行うための必須条件と言えます。

これは決して難しいことではありません。販促の「5W2H」を考え、RFPを作る過程のなかで、ある程度までは自然にできているはずです。足らない分については、業者と話し合いながら詰めていきましょう。

2.「自分で作る」ことはなるべく早めに諦めて、まかせるべきところはプロにまかせる
中小企業にありがちなのですが、経営者や社員自らがWebサイトやチラシの企画を立て、原稿を作り、デザインまで行うことがあります。はっきり言いますが、これで成果に繋がるツールができる確率は、極めてゼロに近いものです。企画、原稿作成、デザイン作成のすべてが、経験を重ねたプロの領域の仕事。何の経験もない一般の人が、いきなりプロを超えるものを作るのは至難の業なのです。

1番で「自分なりに考えてみる」と書いたのは、あくまで考えを整理するためであって、一から十まで社内で企画・制作業務を行うことを勧めているわけではありません。貴重な時間と人件費をムダにする前に、まかせるべきところはプロにまかせましょう。

3.スケジュールや予算、構成要素など、一度決めたことをコロコロと変更しない
企画段階では良いと思っていたものでも、いざ制作が進んでいくと「この部分をもっと○○にしたい」「○○といった内容を盛り込みたい」といった欲が出てくるもの。ほとんどの場合、この欲がスムーズな制作を妨げ、わかりにくい販促ツールを生み出す原因となります。また変更を重ねた分だけ業者の手間は増えるわけですから、最終的な請求が来た際、予想よりはるかに高額で驚くハメになったりします。

さらに、思いつきでスケジュールをコロコロ変えてしまうと、業者もそれに対応するために慌て仕事をすることになり、結果的に原稿やデザインのクオリティが下がってしまいます。

発注前や企画段階でトコトン考え、一度「こうしよう」と決めたことについては、できる限り変更せずに最後までやり切るようにしましょう。

4.Webサイト、チラシ、サイトへの集客など、各施策の発注先をなるべく一元化する
さまざまな業者への指示を的確に行える人が社内にいる場合は別ですが、そうでない場合に多くの業者を一度に使うと、できあがってくる販促ツールの内容がバラバラのものになりがち。各ツールの統一感を出そうとすると、調整のための手間やコストも膨らんでしまいます。また業者の数が多ければ多いほど、RFPを伝えるための労力や時間も多くなってしまいます。

できることなら、守備範囲が広く、信頼できるパートナーを見つけて、発注先を絞り込むようにしましょう。仮に制作コストが他社より少し高かったとしても、意思疎通のスムーズさや複数のツールを組み合わせた戦略作り、各ツールの統一感など、大きなメリットを得ることができるはずです。

5.商品やサービスのことを知らない人でも、よく理解できるようになっているかを考える
ほとんどの場合、商品やサービスを購入してくれるエンドユーザーは、その商品・サービスを販売している会社より詳しい商品知識を持っていません。そうした方々が興味・関心を持ち、購入したいと思わせるために販促を行うわけですから、販促ツールのわかりやすさはとても重要です。

販促ツールのチェックを行う際には、なるべくその商品やサービスを知らない人にも見てもらい、率直な感想を聞くようにしましょう。厳しい意見が出るかもしれませんが、「産みの苦しみ」と考えて素直に受け止めることが大切です。



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