倉俣史朗とエットレ・ソットサスの「デザイン」
KURAMATA SHIRO&ETTORE SOTTSASS

石川尚の気になるデザインでご紹介の【保存版】「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展(1/3)続編です。

会場の21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)、一歩この空間に足を踏み込んだとたん、「乾いた静寂」が漂っている。

倉俣さんが、ここにいる……没後20年の時を経てもなお透き通る輝きを放つ一連の家具たち。ただただ「美しい仕事」に、僕は我をわすれて見入ってしまう。
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1980年代前半の倉俣さんの仕事ステージ。   (● 画像をクリックすると拡大します)(c)NAO ISHIKAWA
 

倉俣史朗の代表作:『How High the Moon」

前回(1/3)の倉俣史朗1980年代前半に引き続き、目線を左側に移すと、そこは、金属メッシュの家具たち…1980年代後半ステージ。
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エキスパンドメタルの一連の家具         (● 画像をクリックすると拡大します)(c)NAO ISHIKAWA

ここで使用されている金属メッシュ:エキスパンドメタルは、公園のゴミ箱や工事現場のフェンスなどに用いられる金属製メッシュのこと。読者諸君もどこかでご覧になったこと、あるでしょう。
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   エキスパンドメタル製のゴミ箱(公園などで使用されている)


メッシュは鋼板に千鳥状の切れ目を入れ、引き伸ばして網目状に加工したもの。軽量のわりに強度があるので、建築や公共施設物に使用される素材である。
一般的なソファをエキスパンドメタルのみで形作った「ソファ:How High the Moon」。骨格を抜き去り、表皮だけで構成している。メタルとメタルの交差から生まれるモアレ(視覚的な模様)が繊細でとても美しい。
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ソファ「How High the Moon」        D:倉俣史朗(1986年)            (● 画像をクリックすると拡大します)(c)NAO ISHIKAWA

すべてを同一素材で構成する考えは、「脚の小さな支柱」部分まで、という徹底ぶりが「クラマタ流」なのである。