国際結婚/国際結婚に必要な手続き一覧

外国人配偶者と日本の年金制度(4ページ目)

国際結婚の場合、将来どの国に落ち着くのか、まだ分からないというカップルもけっこういます。ただ、どの国にいようとも、老後に年金がもらえるかもらえないかは大きな問題。パートナーと話し合って、いずれかの国できちんと年金に加入するようにしましょう。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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外国との社会保障協定

バンクーバー

外国に住む場合は要チェックの協定です

国際結婚カップルが結婚前にそれぞれの国で働いていた時は、ほとんどの人が自国の年金に加入していたはずです。しかし結婚後、配偶者の国に住む人は、その国の社会保障制度(年金・医療保険)に加入しなければなりませんので、保険料を二重に支払う場合が生じてきます。

また、将来、年金を受け取るためには一定の加入期間が必要ですので、途中でやめると今まで払ってきた保険料が掛け捨てになるという問題もありました。

しかし、現在では複数の国と社会保障協定が結ばれ(あるいは交渉中)、それらの国との間ではいずれか一方の社会保障制度のみに加入すればよいことになっています。2つの国での年金加入期間が通算してカウントされることになったからです。

2014年1月現在で、協定が結ばれているのは次の国々です。
ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリー

また、既に署名済みで、現在発効準備が進められているのは次の国々です。
イタリア、インド

協定の内容は相手国によって異なりますので、詳しくは下のページをご覧ください。
日本年金機構
「社会保障協定」


海外在住でも日本の国民年金に加入できる

海外に住んでいる、またはこれから住む予定の20歳以上65歳未満の日本国籍の人は、希望により、第1号被保険者として(第2号、第3号被保険者は除く)、国民年金に「任意加入」することができます。

原則としては、出国前にあらかじめ市区町村役所に海外転出届(届を出すと住民登録がなくなり住民票が取得できなくなります。また国民健康保険の加入は抹消されます)を出し、その際に、国民年金の加入を継続するか脱退するかを選択します。脱退する場合は、国民年金喪失申出を提出します。継続を希望する場合は、国民年金種別変更届を出して、強制加入から「任意加入」に変更します。

任意加入する場合は、日本に「協力者」が必要です。日本国内に親族(親、子、兄弟姉妹など)がいる場合は、どなたかに協力者になってもらい、加入手続きと保険料の納付の代行をしてもらいます。海外に行く前に自分で手続きする場合でも、必ず協力者を決めなければなりません。
窓口は、海外居住する前に住所が最後にあった市区町村役所の国民年金課になります。

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